「中毒性ハンパない…」スーファミ版『ドラクエ3』最高の新要素「すごろく場」が人をひきつける理由
■理不尽すぎる脅威のモンスター出現
すごろく場は、ゴールまでの道のりも決して平坦ではない。止まったマスによってはモンスターも出現し、それも主人公のレベルに応じたモンスターが出現するのだ。 しかも、いつも4人パーティで戦っているモンスターと1人で戦うことになり、当然ながらHPが0になってしまえば、その場で強制終了となる。 さらに理不尽なのは、モンスターによっては即死呪文の「ザキ」や、『ドラクエ』ではほぼ戦闘不能を意味する状態異常「まひ」を起こす「やきつく息」を使ってくることだ。プレイヤー側は1人なので、これらの状態異常をくらった瞬間、すごろくは強制終了になるのだ。 そして最もプレイヤーを苦しめるのは「落とし穴」マスだろう。かなりの数の落とし穴がすごろく内に配置されており、下の階層がない場合に落下すると、その挑戦は終了となる。 落とし穴のワナは、止まったときの落とし穴マスだけでなく、草原や森のマスに停止した際に足元を調べたときにも落とし穴を発見し、落下する危険性がある。とはいえレアなアイテムを見つける可能性もあるため、足元を調べるかどうかはプレイヤーの判断次第なのだ。
■それでもやめられない、豪華すぎる報酬アイテム
ここまで理不尽すぎる仕様ばかりを語ってきたが、それでも何度も挑戦したくなる魅力がすごろく場にはある。その最大の理由は豪華すぎる報酬アイテムだ。 報酬を得る方法としては、ゴールした際の景品、よろず屋での購入、すごろくの中の宝箱マスやタンスマス、草原マスなどから拾えるものなど、さまざま。欲しいアイテムをゲットするには何周も挑戦する必要があるが、通常のプレイよりも早く強力なアイテムを入手できたり、冒険では入手できない装備品がもらえたり、ちいさなメダルのような貴重品を入手できたりと、バラエティに富んだ報酬アイテムが用意されているのだ。 とくに圧巻だったのが、クリア後に訪れることになる5つ目のすごろく場の景品だ。本来は1つしか手に入らない「すばやさ」を2倍にする装飾品「ほしふる腕輪」や、最強の攻撃力を持ちながら全体攻撃可能という武器「はかいの鉄球」といった強力な装備品が入手可能となっていた。 また、よろず屋では女性なら誰でも装備可能な最強防具「ひかりのドレス」も購入可能。こちらは“バランスブレイカー”とまで言われる、圧倒的な性能を誇る逸品である。 クリア後のお楽しみ要素とはいえ、かなりの大盤振る舞いで、これらの装備品をコンプリートすることもリメイク版『ドラクエ3』のエンドコンテンツのひとつといえるかもしれない。 HD-2D版『ドラクエ3』では残念ながら導入されなかったが、この魅力あふれるすごろく場に魅了されたプレイヤーは多いはず。この娯楽場の存在が、スーファミやゲームボーイカラーの『ドラクエ3』リメイクが傑作と呼ばれる理由のひとつになっていると言っても過言ではないだろう。
クロハチ