「室町」×「ビクトリア」 日本とイギリスのノスタルジーが溶けあう空間で優雅にアフタヌーンティ/綾部の古民家改修した「織りや」
古民家をあえて"古く"直し、室町時代を再現した空間で、日本の伝統食品・味噌を使った料理を提供してきた「織りや」(京都府綾部市)が、このたびリニューアル。イギリスのビクトリア時代の文化を融合し、『織りや Victoriantearoom GARDEN ABBEY CLASSIC』(おりや ビクトリアンティールーム ガーデンアビー クラシック)として新しい場所に生まれ変わった。(タウンタウン編集室)
重厚な瓦屋根や黒壁に映える鮮やかなユニオンフラッグ。アンティーク調の白いドアを開けると、そこには和と洋が織りなす唯一無二の世界が待ち受ける。
年月を経た柱や梁が醸し出す日本家屋の渋みに、タータンチェックのクロスやブルー&ホワイトの陶器が見事に調和。 障子が通す柔らかな光に照らされたカップボードなどの調度品も、まるで何百年も前からここにあったかのように馴染んでいる。
テーブルやイスなどの家具、ディスプレイされた雑貨類はイギリスから買い付けたビンテージ品。使い込まれた趣あるものに囲まれて、時間がのんびりと流れていく。
この世界の住人になりきって味わいたいのが、イギリス発祥のアフタヌーンティー。 胡瓜とハムのサンドイッチにミートパイ、スコーン、ジンジャーパウンドケーキ…と、盛りだくさんの内容で、 英国の陶器メーカー・ロイカーカム社の食器に乗って提供される。 ビクトリア時代の調理法を再現しつつ、甘さは控えめ。おしゃべりを楽しむ間にぺろりと完食してしまう。
上品にフォークとナイフでいただくのかと思いきや、サンドイッチやスコーンは手を使って食べる。 とくに、サクッフワッ食感のスコーンはクロテットクリームとジャムを山盛りにつけて、大口で食べるのがおすすめ。 当時のイギリス貴族たちも細かいマナーは気にせず、ゆったり食事とおしゃべりを楽しんでいたという。 13種類から選べるオリジナル紅茶の芳醇な香りも優雅なひと時を演出してくれる。