【防災の日】災害時に大活躍の「携帯発電機」「ポータブル電源」 “誤った使い方”で一転、二次災害リスクも
きょう9月1日は防災の日。1960年6月の閣議で了承され、決定した。この日は関東大震災が発生した日(1923年)であり、台風シーズンも重なることから、地震や風水害などへの防災意識育成を目的に創設された。 【図】一酸化炭素中毒の症状 もっとも、昨今の日本は、災害大国といっていいほど地震や風水害が頻発している。国民の防災意識も年々高まっており、防災アイテムを常備する世帯も珍しくなくなっている。そうしたなか、販売台数が増大しているのが非常時の電源として活躍するポータブル電源や携帯発電機だ。 非常時の電源喪失は、被災地での不自由な生活を余儀なくされる。一方で、電源確保ができれば、当座の生活は最小限の不安で過ごせる。そうしたことから、防災アイテムとしてのニーズは高く、ネット通販やホームセンターなどでも専用のコーナーが設けられるなど、多くの機種が販売されている。
消費者庁が注意喚起
非常時にはとくに頼りになるアイテムだが、注意点もある。 「自然災害による停電の際にも使用される携帯発電機やポータブル電源において、製品起因の事故以外に誤使用が原因の事故も発生しています。また、停電復旧後の通電や被災で損傷した電気製品の使用が、火災の原因となることもあるため注意が必要です」 こう注意喚起するのは消費者庁だ。どんな危険性が潜んでいるのか。消費者庁は、携帯発電機、ポータブル電源それぞれについて、HP上で次のように注意点を示している。 【携帯発電機】 ・屋内では絶対に使用しないでください。発電機運転中の排ガスには一酸化炭素(CO)が含まれており、屋内で使用すると一酸化炭素(CO)中毒になるおそれがあります。 ・屋外であっても、自動車内やテント内で使用すると屋内と同等の危険性があります。排ガスが逆流しないように出入口、窓などの開口部から離れたところ、かつ、風通しの良いところで使用してください。 【ポータブル電源】 ・落としたりするなど衝撃を与えないようにしてください。もし、強い衝撃を与えてしまった後、発熱、変形などの異常を感じた場合は、使用を中止して製造・輸入・販売事業者の修理窓口に相談してください。 ・高温環境下での使用は控えてください。また、長期間使用しない場合は、箱に入れて直射日光が当たらない冷暗所に保管しましょう。 ・屋外では、防水・防じん性能を有する製品の使用を検討しましょう。 どちらの機器も製品の特性を十分に理解せず、誤った使い方をすると、防災どころか二次災害を引き起こす可能性があるということだ。