資産1億円以上の「富裕層」なぜ日本で増えたのか?「ホンモノのお金持ち」に隠された共通点
GWを前に、お財布の紐を引き締めようと考える方も少なくないかと思います。 総務省が2024年3月22日に公表した消費者物価指数によると、前年比で2.8%の上昇に。 【図表】富裕層「ホンモノのお金持ち」カード利用金額の伸び率が大きいカテゴリーは?ランキング表でチェック(出所:野村総合研究所) あまりピンと来ない方も多いですが、2.8%ずつ物価が上昇していくと、約25年後には物の値段が倍になるということになります。言い換えると、預貯金は今の半分の価値にしかならないとも言えます。 「貯蓄しよう」と思い立っても、日々を生き抜くので精一杯で貯められない現実……。そんななかで、実際に日本では資産1億以上の富裕層はどれぐらいいるのでしょうか。 今回は「富裕層」と呼ばれる人が今の日本にどのくらいいるのか確認していきましょう。記事の後半では「ホンモノのお金持ち」の買い物の共通点から、お金を貯めるコツを解説していきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
「資産1億円以上~5億円未満」の富裕層、日本に何パーセント?
野村総合研究所によると、資産1億円以上~5億円未満の層を「富裕層」それ以上の層を「超富裕層」と分類しています。 実は日本において、資産1億円超の世帯は148万5000世帯。全体の約2%が該当しています。 ・資産1億円以上~5億円未満:約2.6%(139万5000世帯) ・5億円以上:約0.2%(9万世帯) まさに「狭き門」といえる富裕層ですが、2005年に比べると62万世帯が富裕層の仲間入りを果たしています。 なぜ日本で富裕層が増えたのでしょうか。次の章から考察していきましょう。
【考察】日本で富裕層が増えた理由:株式など資産価値の上昇
野村総合研究所の資料によると、富裕層と超富裕層が保有する資産総額の動きは以下のとおりです。 ・2015年:272兆円 ・2017年:299兆円 ・2019年:333兆円 ・2021年:364兆円 順調に上昇している様子がわかります。また、2005年と比較すると151兆円も増えていました。 背景として、株式などの資産価値が上昇したなどが考えられるでしょう。超低金利が続く今の日本では、銀行などの預貯金だけで資産を育てていくことは難しいのが現状です。 株式などの資産価格が上昇したことで保有資産が増え、結果として準富裕層が富裕層へ、富裕層が超富裕層へ繰り上がったと考えられます。 投資にはもちろん元本割れのリスクがありますが、富裕層などは積極的に運用して資産を増やしているとわかります。 「資産価値の上昇」をもう少し深堀りしてみます。もし保有資産を年率4%で運用した場合のシミュレーションを行ってみましょう。 ●前提条件:年率4%運用 ・保有資産200万円:運用益8万円 ・保有資産2000万円: 運用益80万円 ・保有資産2億円:運用益800万円 保有資産が200万円の場合には年8万円の運用益となりますが、資産2000万では80万、2億円では800万と増えます。 同じ金利や運用期間で運用する場合には、もともと保有している資産が大きければ大きいほど有利に働きます。 つまり「お金持ちほどさらにお金持ちになりやすい」のは確かだと言えそうです。とはいえ、いまの資産額がそこまで大きくなくても上手に「お金を増やしていく」方法を見つけていきたいものですね。 いわゆるホンモノのお金持ちと呼ばれる資産家たちの共通点からヒントを得てみましょう。