<ボクシング>IBF世界戦で“ノーモア亀田問題”
■長谷川穂積「自分のボクシングを出し尽くす」 減量の厳しい長谷川にとって、初めてとなるIBFのタイトル戦で、当日計量という、もうひとつの関門があることは気にはなるが、山下会長は「4.5キロもあるんだから大丈夫でしょう。何の心配もしていない。コンディションに問題はない」と、会見をすぐに切り上げてレストランへ向かった挑戦者に代わって代弁した。 長谷川にとって、3年ぶりの世界挑戦。2011年4月に“ジョニゴン”こと最強の挑戦者、ジョニー・ゴンザレスに敗れて以来の大舞台である。 「やることはやった。後は思い切り暴れるだけ。ここまで(練習を)積み重ねる中で、ボクシングが好きだということが再確認できた。これからどうなるかわからないけれど、自分のボクシングを出し尽くしたい。チャンピオンは、気持ちで前に出てくる。そういう相手に勝ってこその世界チャンピオン。KOは考えていない」 長谷川は、この試合に集大成という言葉を使っている。 33歳。ボクサーとして輝く時間が残り少ないことは否定できない。しかし、長谷川は、いくつもの苦難を乗り越えてきた魂のボクサーである。「自分のために戦う」と宣言したタイトル戦で、何かを成し遂げるための準備はしてきた。“ノーモア亀田問題”の徹底された、この試合に勝てば、亀田興毅に並ぶ日本人2人目の3階級制覇となる。