【為替介入】「急激な変化は容認できない」…要人発言から読み解く〈介入間近〉のシグナル【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
財務省はすでに介入を意識する段階か、当局と投機の神経戦が続くなか、レートチェックに要注意
要人発言の警戒度の変化や、3者会合、日銀のレートチェックから、為替介入の可能性を考えた場合、図表2のようにまとめられます。これを踏まえ、改めて直近の要人発言を確認すると、神田財務官は3月25日、「今の円安の動きは明らかに投機が背景にある」、「常に準備はできている」と述べました。また、鈴木財務相は3月26日、「行き過ぎた動きに対してはあらゆる手段を排除せず適切に対応を取っていきたい」と発言しました。 これらの発言から、財務省は円安が進む為替相場に対し警戒を強め、介入を意識する段階に入っていると推測されます。仮にドル円が152円台に乗せた場合、ドル高・円安の流れが一気に加速する恐れがあるため、過度な円安を抑制したい通貨当局と、円安を試したい投機との神経戦はしばらく続くことが予想されます。こうしたなかで日銀がレートチェックを行えば、大幅なドル安・円高が見込まれるため、この先は特に注意が必要です。 (2024年3月28日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【為替介入】「急激な変化は容認できない」…要人発言から読み解く〈介入間近〉のシグナル【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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