往時の姿忠実に再現 大規模修復、現在とほぼ一致 こけらぶき、宝珠は追加復元 「歴史知る手掛かり」 白水阿弥陀堂
白水阿弥陀堂は平安時代の浄土思想を反映した阿弥陀堂建築の代表例と評価されている。1902年に現在の国重要文化財に当たる「特別保護建造物」に指定され、1952(昭和27)年に国宝となった。 ■地区の復興の弾みに 昨年9月に大雨被害 白水阿弥陀堂がある内郷地区は昨年9月に一帯を襲った大雨被害からの復興が進んでいる。今月2日には浸水した阿弥陀堂の浄土庭園などの拝観が再開した。いわき市文化財保護審議会の樫村友延会長は、平面図が白水阿弥陀堂研究の進展に役立つとした上で「地区の復興の弾みになる」と期待している。 白水阿弥陀堂を管理する願成寺の赤土隆行住職は「神仏分離令で荒れた後も本来のお堂の姿を残すことができた。地区の信仰心が高かった表れだろう」と受け止めている。