“運要素だらけ”がハマる! タワーディフェンス「運任せの召喚士」レポート
エヌ・シー・ジャパンより、12月11日より正式サービスが開始されるスマートフォン向けゲームの「運任せの召喚士」。本作は、111percent Inc.からライセンスを受け、正当な許諾権限を有するRich Alien Inc.より、日本向けのライセンスを受けてサービスが展開されるタイトルだ。詳しくはこの後紹介していくのだが、ジャンルとしてはカジュアルタワーディフェンスゲームとなっており、タイトルにもあるように運要素が強い作品となっているのが特徴である。 【画像】一般的なタワーディフェンスゲームと比較するとかなりカジュアルな雰囲気で楽しめる タワーディフェンスゲームといえば、一般的にはWAVE(ウェーブ)という単位で敵が攻め込んでくるのに対し、あらかじめ複数のユニットをマップ上に配置して撃退していくという詰め将棋的な戦略性が楽しめるものが多い印象だ。それぞれの敵に対して、味方ユニットの能力を最大限に発揮できる配置などを理詰めで考えていくというのが醍醐味ではあるのだが、慣れないうちはやや難しく感じてしまう部分でもある。 この「運任せの召喚士」では、そうしたタワーディフェンスの難しく感じる部分を、あえて“運任せ”で解決することで、カジュアルなゲーマーでも楽しめるようにしているところが最大の特徴である。ノリノリのBGMに合わせてポップなキャラクターたちが登場するということもあってか、遊び始めてからすぐにゲームにハマってしまった。 ということで、こちらの記事では具体的にどんな特徴を持っており、どんなところが面白いのかということについてご紹介していく。なお、ゲーム画面は開発中のもののため、実際のものと異なる場合があるので、ご了承いただきたい。 ■ 運要素で召喚獣を呼び出してWAVE80クリアを目指そう! このゲームの遊び方は非常にシンプルだ。ゲーム画面のフィールドは上と下の2つに分かれており、プレイヤーが担当するのは画面下側のフィールドの周辺である(上側のフィールドについては後述)。WAVEが開始されるたびに、画面左下から敵がどんどんと現れてフィールドの周囲をぐるりと移動していくので、それを呼び出した召喚獣で倒していくのだ。 この召喚獣は、召喚ボタンを押すことで、ランダムで呼び出すことができる。召喚には「魂コイン」と呼ばれるものを消費するのだが、スタート時点で「魂コイン」を100所有しており、そちらを使って召喚獣を呼び出していくことになる。 「魂コイン」自体は、敵を倒すことでどんどん貯めていくことができる。最初に数体仲間の召喚獣をフィールドに呼び出して、敵を倒していきながら「魂コイン」を貯め、さらに新しい召喚獣を呼び出す。ただし、召喚コストは最初は28から始まるが、召喚するごとにどんどん上がっていく。 このゲームの肝であり、運任せ要素が高い部分がこの召喚部分である。召喚獣は、一般から希少、英雄、伝説といったように等級が分けられている。等級が低いほど召喚できる確率が高く、逆に等級が高い召喚獣はめったに出現しない。非常に確率は低いものの、運が良ければ序盤で伝説級を呼び出せることもあり、ゲームを有利に進めていくことができるのである。 もうひとつ注意しなければいけないのは、フィールド上に呼び出すことができる召喚獣は20体までという制限が設けられているところだ。もちろん役にたっていない召喚獣は売却することもできるが、それとは別に合成と呼ばれる要素も本作には用意されている。 この合成は、同じ召喚獣が3匹揃ったときに、合成して上位の召喚獣に変換することができるというものだ。ただ、ここにも運要素が絡んでおり、同じ召喚獣を合成にしたときに必ずしも同じ結果になるとは限らない。 例をあげると、召喚獣「ハンマーマン」を3匹合成したときは、「でんでん太鼓」になることもあれば、「カッパ」になることもある、といった感じ。ただ、どの場合も合成したほうがユニットとしては強力なものになっていくので、合成はどんどんした方が良い。 このゲームでは、一般的なタワーディフェンスゲーム同様に、WAVEという単位で敵が攻めてくる。WAVEが進んでいくに連れて敵も強くなっていくため、それに対応できるように召喚獣で守りを固めていく必要がある。 また、WAVE10に突入するとボスキャラが出現する。これが最初の山となっており、限られた制限時間内で倒すことができないと敗北となってしまう。逆に、早く倒すことができると、早期討伐ボーナスをもらうことができる。 ボスを倒せなかったときとは別に、敵のユニット数が100を超えたときも敗北となってしまう。現在フィールド上にどれぐらいの敵がいるのか確認したいときは、画面中央上部のドクロマークの隣の数字を見ればOKだ。敗北になると、リザルト画面が表示され、メニューに戻ることができる。ゲームとしてはWAVE80まで用意されているそうだ。 ちなみにメニューでは、ガチャなどで召喚獣を強化することができる。詳しくは後述するが、プレイと強化を繰り返して、より高いWAVE数を目指していくことが本作では主な目的となる。 ■ 協力プレイだけどストレスフリーで楽しめる! ゲーム要素についてはまだまだ色々とあるのだが、その前にどうしても触れておきたいポイントがある。それは、ゲーム自体はひとりでプレイするわけではなく基本的にふたりで遊ぶ用に設計されているところだ。友人同士で部屋を作って一緒に遊ぶこともできれば、クイックプレイで見知らぬプレイヤーと協力して挑戦することもできる。ここで強調しておきたいのが、オンラインの協力プレイがストレスフリーになっているところだ。 プレイ中は、上画面は一緒にゲームに挑む仲間の画面が表示される。先ほども触れたように、プレイヤーが担当するのは下側のフィールド回りだ。敵はそれぞれ左下または左上から順次出現して、自分のフィールドの周りをぐるりと回り込むような動きをする。中央のルートはどちらのプレイヤーからも攻撃できるようになっているので、お互いを補完するように召喚獣を動かしておくのもいいだろう。 ちなみに、クイックプレイでマッチングした仲間とは、ゲーム開始時に自動でメッセージが表示される。あまり余裕はないと思うが、コメントのアイコンをタップすることでプレイ中にメッセージを送ることも可能だ。 自分または一緒にプレイしている人のどちらが活躍しているのかということについては、ゲームのリザルト画面の貢献度で見ることができるが、それとは別にプレイ中にグラフのようなアイコンをタップすることでゲーム中に確認することも可能だ。 このシステムで面白いのは、WAVE進行途中でゲームが終わってしまっても、特にどちらのせいで負けてしまったといった感情はまったく起きず、とにかく次のゲームで頑張ろうという気持ちにさせてくれるところ。これは、運要素がある程度ゲームに大きく影響しているためだろう。 たとえば、クイックプレイでマッチングする相手は、必ずしも同レベルとは限らない。相手の方がレベルが低くても、自分のほうが貢献度が低いときもあれば高いときもあるといったように、その時々によって成績も大きく変化するからだ。マッチングも運であれば、実際の貢献度も運。自分のプレイも含めてとにかく運が絡むので、諦めがつきやすい。 そして何よりサクサクプレイが進むので、感情的なものよりもどんどん次のゲームに挑戦したくなるという気持ちが沸き起こってくるのである。 ■ ガチャを回して召喚獣を強化していこう! ゲームの流れとしては、バトルが終わった後メイン画面に戻るとデイリークエストや業績などで報酬を受け取ることができる。その後、「召喚獣契約」と呼ばれるガチャを回して召喚獣を強化して、ふたたびバトルに挑んでいくことになる。 バトルでは「召喚の巻物」と呼ばれる報酬がもらえるが、こちらはガチャを回すのに必要なものだ。このガチャ演出にも運要素が絡んでおり、アイテムや召喚獣などの報酬が5つ以上だと「無料 もう一回!」と書かれたボタンが出現してガチャのおかわりができる。さらに運が良ければ数回続けておかわりができる場合もあった。 ガチャを回し終わると獲得した召喚獣が一覧で表示される。すでに持っている召喚獣でも複数揃えることでアップグレードでき、新たなスキルが解放されるなど、どんどん強くしていくことができる。戦力強化にはこのガチャが重要であり、可能な限りこまめに召喚獣のアップグレードをしておいた方がいいだろう。 ■ 特殊な条件で呼び出せる神話級も登場!? 異なる能力を持ったバラエティ豊かな召喚獣たち 先ほども少し触れたが、本作に登場する召喚獣は一般、希少、英雄、伝説というように、4段階の等級に分かれている。それぞれ出現する確率は異なるものの、召喚ボタンを押したり合成したりすることで召喚することができる。召喚獣には、等級以外にも様々な能力や特性がある。たとえば、英雄級の「怒っタマネギ」は、敵が移動するルート上に足枷と呼ばれるツタを設置することができる。これにより、敵の移動速度を大幅に遅らせることができるのだ。 伝説級まではいわゆる通常の召喚獣であり、これらとは全く異なる条件で呼び出すことができる召喚獣が「神話級」と呼ばれるものだ。この神話級の召喚獣は、合成や召喚ボタンを押しても呼び出すことはできず、フィールド上に、特定の召喚獣がいるときのみ呼び出すことができる。 条件が揃わないとなかなか呼び出すことはできないのが神話級の召喚獣だが、ひとたびフィールドに呼び出すことができると、圧倒的な能力を発揮して敵を蹴散らしてくれる。 ちなみに、プレイヤーは最初から「くのいちエイカ」という神話級の召喚獣を持っている。こちらは、フィールド上に「化け狐」と「風来坊」、「子鬼」がいるときに呼び出すことができる。化け狐だけなかなか出にくいのだが、それ以外は普通に召喚できることが多いため、ほかの神話級の召喚獣のなかでは比較的召喚しやすい部類に入る。 この「くのいちエイカ」以外にも神話級の召喚獣が多数用意されているが、これらはアンロックしていくことで入手することができる。実際に解放するにはクエストの報酬などでもらえるダイヤが3,000個必要になるが、これらは課金で入手できるほか、普通にゲームをプレイしているだけでも貯めていくことが可能だ。 もうひとつ、この神話級の召喚獣はアップグレードもほかと条件が異なっている。神話級以外の召喚獣はガチャで集めていく方式であったが、こちらは報酬やガチャで入手するほかショップで購入することもできる赤い玉「神話玉」が必要になる。「神話玉」自体は、プレイ中に手に入れたダイヤと交換できるので、無理に課金しなくてもショップから入手することも可能だ。 ■ 運だけじゃなくプレイヤーがコントロールできる部分もあり! かなりの部分が運まかせ要素が強いゲームではあるのだが、一方で、プレイヤー自身の判断で戦術的に選ぶことができる部分もいくつか用意されている。そのひとつが、「召喚」と「強化」のタイミングだ。召喚獣を呼び出すには、敵を倒して入手できる魂コインを消費する。単純に魂コインが貯まったらどんどん召喚していくというのもひとつの手ではあるが、それとは別に「強化」という要素もこのゲームには用意されている。 「強化」では、「一般~希少」「英雄」「伝説~神話」に位置する召喚獣をそれぞれレベルアップしていくことができる。レベルを上げることで全体的な攻撃力も上がるため、先々のことを見据えて適宜上げていきたい要素となっている。 特にフィールド上は、等級でいうと「一般~希少」までの召喚獣がかなりの割合で出現することになるので、積極的にレベルを上げていきたいところだ。 それとは別に、もうひとつ上げておきたいのが「召喚確率」だ。こちらはレベルを上げることで、高い等級の召喚獣が出る確率を上げられるというもの。序盤はそれほど敵の数で圧迫されるということもないので、余裕があるうちに召喚獣のレベルアップとともに、召喚確率を上げていくこともオススメする。 「強化」は、主に敵を倒したときに手に入る魂コインを消費して行うのだが、「伝説~神話」の召喚獣をレベルアップするときのみ、「運まか石」と呼ばれるアイテムが必要になる。この「運まか石」は、ボスを倒したときにもらえるほか、イベント「チャレンジ」の敵(猿)を倒してももらうことができる。このチャレンジは、一定時間が過ぎたときに任意のタイミングで挑戦出来るサブイベントのようなものだ。無理に挑戦する必要はないが、余裕があるならば倒して報酬もゲットしておこう。 この「運まか石」の使い道はほかにもあり、召喚ボタンのすぐ右隣にある「召喚術」と書かれたところで使用することができる。この「召喚術」では3種類のボタンが並んでいるのだが、それぞれ「希少」「英雄」「伝説」の召喚獣を「運まか石」を使って呼び出すことができるのである。 やはりというべきか、こちらも運要素が非常に高く、希少でも成功するのは60パーセント。伝説にいたっては10パーセントしか成功しない。これは運まかせというよりは、どちらかというとギャンブルに近いのかもしれない。 もうひとつ、プレイヤーがコントロールできる部分で、かなり重要なのが召喚獣の配置を自由に変えることができるところだ。召喚獣は近距離タイプや遠距離タイプなど、異なる種類が用意されている。そのため、近距離タイプの召喚獣をフィールドの中央に配置しても、全く役に立たない。それを解消するためにも、適宜場所を移動してやる必要があるのだ。 バトル前にメニューの「召喚獣」を選んで「召喚獣情報」のタブを見ることで、その召喚獣に適した配置場所を確認することができる。だが、それらをわざわざ頭の中に入れておかなくても、プレイ中にその召喚獣をタップすることで攻撃範囲が円で表示される。それを参考に、場所を移動するようにするといいだろう。 ■ 軽快なBGMが気分を大きく盛り上げる! 最後に、絵やテキストで伝わりにくい要素として、本作のBGMにも触れておきたい。このゲームでは、とにかくオープニングから軽快なBGMが流れており、そのリズムに合わせてバトルも進行していく。このノリがポップなリズムゲームのようでなんとも素晴らしく、気分が盛り上がってしまったこともあってかゲームにものめり込んでしまった。 また、登場するキャラクターも含めて全体的にポップなスタイルも自分好みあったことも、ゲームが楽しく感じられたポイントといえそうだ。ゲームそのものは、かなりライト層向けと思える作りで、かなりとっつきやすい内容になっている。繰り返しのプレイが何より楽しいし、召喚獣のレベルアップや神話級の召喚獣を集めていくなどのやり込み要素も盛り込まれており、かなり長く遊ぶことができそうな印象だ。 そもそもWAVE80クリアを目指すためには運要素だけでは難しく、それなりにベースとなる召喚獣を育てていく必要がある。そのため、達成するためにはかなり時間は掛かってしまうかもしれないが、挑みがいのある目標となりそうだ。この年末に何か新しいゲームを始めたいと思っている人は、ぜひ本作にも挑戦してみてほしい。 (C)Richalien Inc. Licensed to NC Japan K.K.
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