埼玉のミニ鉄道「ニューシャトル」に“新車”登場 アタマがレインボー!な特別編成 中身も一味違う!
「ニューシャトル」2020系の最終増備車が登場
大宮駅と内宿駅を結ぶ新交通システム「ニューシャトル」を運営する埼玉新都市交通は2024年11月20日、新型車両2020系の第26編成を丸山車両基地で報道公開しました。この編成は2020系シリーズでは最後となる車両です。 第26編成は7色のレインボーカラーが採用され、「ハッピーレインボートレイン」との愛称がついています。これまでの2020系から進化した点もあるほか、この車両の導入により、既存車両にも動きが生じます。 【画像】だいぶ印象変わった!これが2020系「最終増備車」の外観と車内です ニューシャトルは、東北・上越新幹線の高架の張り出し部分を走行路とする新交通システム(鉄道の一種)で、新幹線建設に伴う地元への“見返り”として誕生した経緯があります。鉄道博物館へのアクセス路線ともなっており、ゴムタイヤ式の小さな車両が走っています。1両あたりの車体長は8mで、一般的なJRの通勤電車(20m)の半分以下の長さです。 「ハッピーレインボートレイン」が搬入される前、ニューシャトルは、1990年に導入された1050系が2編成、2007年に登場した2000系が7編成、2015年から投入されてきた2020系が5編成の計14編成体制でした。このうち、最も古い1050系は主に朝ラッシュ時に走っています。 1050系と2000系は川崎重工製、2020系が三菱重工製です。最も新しい2020系は六角形の断面をもつ車体デザインが特徴で、座席は「ゆりかもめ」の7300系でも採用されているハイバックシート「G-Fit」を採用。2016年にグッドデザイン賞も受賞するなど、ニューシャトルのイメージを大きく変えました。 2020系は編成毎に異なるカラーとなっており、これまでに投入された5編成はそれぞれ「グリーンクリスタル」「ブライトアンバー」「ピュアルビー」「ゴールデントパーズ」「トワイライトアメジスト」となっています。
仕様変更点や置き換え車両は?
今回導入される2020系の第26編成「ハッピーレインボートレイン」は、車体形状や走行性能、保安装置、ブレーキ装置など、基本的な部分は従来の2020系と同じです。ただ仕様変更点もあります。 ・車内の車いすスペースを増設(2号車と5号車)。 ・優先席を増設(2号車と5号車に各3席、計6席) ・昨今の感染症対策を踏まえ、換気装置を増設(2号車と5号車の換気装置を1台から2台に) ・車内の快適性向上のため、暖房機を増設 レインボーカラーの外観も、これまでの単色の2020系と比べて個性が際立つ車両となりました。ちなみに、「ハッピーレインボートレイン」の由来は、吉兆とされる虹色の雲「彩雲」とのこと。利用者にハッピーになってほしいという想いが込められているそうです。今後、2024年11月25日から営業運行を開始する予定です。 また「ハッピーレインボートレイン」は、年度内を目途に引退する見込みである1050系(第52編成)の後継車両となります。最後まで残る1050系(第53編成)は当面走るものの、既存の車両数で列車本数を維持できるため、後継車両が投入されないまま、いずれ引退するといいます。最終的にニューシャトルは、2000系が7編成、2020系が6編成の計13編成となり、これまでの14編成体制から1編成減る形となります。 報道公開・試乗会で挨拶した埼玉新都市交通の唐澤朝徳社長は「この26編成は2020系シリーズで最後の車両となるため、それに相応しいデザインを3年前から考え、車両メーカーとやりとりをしていました」と述べ、「長い間愛される車両になってほしいという思いで、愛称もつけました」と明かしました。
乗りものニュース編集部