レッドブルのマルコ、RB角田裕毅とリカルドのレースペースに不満「開幕2戦で1ポイントずつは獲れたはず」
チームの体制を一新し、2024年シーズンに臨んだRB。しかしここまで2戦でノーポイントと、上位争いに食い込むことを望んでいたオーナーのレッドブルの期待には応えられていない。 【リザルト】F1第3戦オーストラリアGP:フリー走行2回目 ドライバーの角田裕毅とダニエル・リカルドは共に、来季のレッドブルのシートをセルジオ・ペレスと争う立場だ。それだけに、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、角田とリカルドの仕事ぶりに満足できていない様子だ。 特にRBが今置かれているポジションを考えると、両ドライバーとも与えられたチャンスを逃すわけにはいかないと考えているようだ。 ドイツ『Sky』の取材に対し、マルコは次のように語った。 「(角田とリカルドには)多くの懸案がある。両者ともレッドブル・レーシングでのシートを望んでいるだろうし、どちらかがもう一方よりかなり前に出ることを望んでいるはずだ」 「今のところ、リカルドが少し負けている。だがこういう風にも言える。角田の予選スピードはOKだ。だがレースでは、どちらも遅すぎる」 マルコは、開幕2レースでポイントを獲得することは可能だったと考えており、チャンスを逃すようなことはあってはならないと語った。 「最初の2レースで1ポイントずつ獲得することはできたと思う」 「トップ5チームの後ろでポイントを獲得するのはとても難しいし、チャンスがあった時にミスをする余裕はないんだ。絶対に正しい順序で決断を下さなければならない」 RBのふたりがレッドブル昇格に足るパフォーマンスを見せられていない一方で、ペレスは開幕2戦でマックス・フェルスタッペンに次ぐ2位となっている。 だがマルコはレッドブルのセカンドシートを取り巻く状況について、長期的な視点で考えるべきだと指摘した。 「セルジオは今、とても良いポジションにいる」 「彼は2戦とも非常に良いレースをしたし、チャンピオンシップでも2番手につけている。誰がペレスの後任になるべきかという疑問は浮上していない」 「だがそれは将来についての話だ。ペレスはもはや最年少ではないし、リカルドもそうだ。他の面も考慮すれば、別のドライバーがこのプロセスに加わる可能性もある」 それは昨年アルファタウリでリカルドの代役を務めたリアム・ローソンのことを意味するのかと聞かれ、マルコは次のように答えた。 「彼はまずマシンに乗り、自分自身を証明しなければならない。しかし、彼が(2023年の)4回の出場で見せたモノは非常に有望だった」 実際のところペレスもレースペースでフェルスタッペンに肉薄できているわけではないし、RBふたりのレースペースが上がらないのもドライバーだけの問題とは限らないだろう。 だがペレスに代わってレッドブルのシートを手にするには、マルコを納得させられるだけの速さが、角田とリカルドに求められているのだ。
Jonathan Noble