山田孝之&仲野太賀がW主演 東映の黄金期支えた笠原和夫さんが1964年に執筆…幻のプロット映画化
俳優の山田孝之(40)、仲野太賀(31)が映画「十一人の賊軍」(11月1日公開、白石和彌監督)にダブル主演することが26日、分かった。 江戸から明治に移り変わる1868年、旧幕府軍と新政府軍による戊辰戦争を舞台にした集団抗争劇。新発田藩(現在の新潟・下越地方)で実際に繰り広げられた旧幕府軍への裏切りの実話をもとに、11人の罪人たちが「決死隊」として砦(とりで)を守る役目に就くというストーリーを、ヒットした映画「孤狼の血」チームが再集結し描く。 原案は「日本客伝」「仁義なき戦い」シリーズなどを手がけ、東映の黄金期を支えた脚本家・笠原和夫さんが1964年に執筆した幻のプロット。当時の東映京都撮影所所長・岡田茂氏(のちの東映名誉会長)が難色を示しボツとなった題材で、白石監督は「笠原さんの名に恥じぬようにと、今この映画を世に送り出す意義を考え、重圧に潰されそうになりながらも泥だらけになって撮影しました」と60年越しの思いを込めた。 山田と仲野は2018年の映画「50回目のファーストキス」以来6年ぶりの共演。すでに撮影は終えているが、2人の役柄はまだ明かされていない。山田は「映画で描かれる賊どもの生きざまが、観(み)た人たちの心に届いて勇気づけることができるといいなと思っています」と決意。仲野も「360度どこを見渡しても壮大な世界観のセットという本当に贅沢(ぜいたく)な環境で芝居ができたことが、自分の俳優人生で初めてのことだったので幸せでした」と振り返った。
報知新聞社