萩原利久“蒼佑”と小日向文世“灰川”の謎…第2話にして怒涛の展開が繰り広げられる<降り積もれ孤独な死よ>
成田凌主演のドラマ「降り積もれ孤独な死よ」(毎週日曜夜10:30-11:25、日本テレビ系/Hulu・TVerにて配信)の第2話が7月14日に放送された。過去と現在の事件が描かれる中、第2話の注目は過去。事件を追う冴木(成田)と共に見ているこちらもあ然とする怒涛の展開を迎えた。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】今後の鍵となりそうなキーホルダーを持つ花音(吉川愛) ■予測不能な結末へ誘うヒューマンサスペンス 同ドラマは、原作・井龍一、漫画・伊藤翔太による同名コミック(講談社)をベースに、オリジナル要素を付け加えて映像化。 13人の子どもたちの白骨死体が見つかった、通称・灰川邸事件から7年。一人の少女の失踪事件をきっかけに、灰川邸事件の現場に残されていた謎のマークが再び浮かび上がる。過去と現在、2つの事件の謎が降り積もる中で真相が紐解かれていく、スリリングなヒューマンサスペンスだ。 凄惨な事件を捜査する主人公の刑事・冴木仁を成田、冴木の前に現れる謎の女性・蓮水花音を吉川愛、事件が起きた屋敷の持ち主で容疑者でもある灰川十三を小日向文世が演じる。ほか、黒木メイサ、山下美月、佐藤大樹(FANTASTICS from EXILE TRIBE)、野間口徹、萩原利久らが顔をそろえる。 ■真犯人の捜査に単独で動き始める冴木 2017年の灰川邸事件の容疑者だった灰川が身柄を確保され、「子どもたちは全員俺が殺した」と自白する。 そんななか、花音が何者かに階段から突き落とされる事件が発生。花音は冴木に「私を突き落とした犯人は、灰川邸事件の犯人です」と伝え、“真犯人”を見つけるべく捜査の続行を願った。犯人が子どもたちを殺すことが目的ならば、灰川が誘拐した19人のうち、生存している6人を狙うはずだというのだ。 身内が事件関係者の冴木は捜査を外されていたが、単独で調べることに。灰川邸の事件現場には六角形の「リッカのマーク」が描き残されていたが、花音によれば灰川が子どもたちに「家族の証」と語っていたものだという。とすると、生存する6人の誰かが犯人の可能性もあるが、冴木は蒼佑が犯人ではないと証明するためにも決意していた。 冴木は花音と消息不明の1人を除いて聞き込んでいくが、全員、花音が突き落とされた日のアリバイはあった。蒼佑については、冴木の義母で、蒼佑の母・由香(仙道敦子)が自宅で一緒にいたと証言し、冴木はそれを信じた。 ■謎のキーワードは「虐待」 ここで、刑事ものやミステリーもの好きであれば、家族の証言は証明力が低いのではと思ったことだろう。やがて、それが本当に疑惑となった。花音が「家族は家族を守るためにうそをつくことがある」と指摘したのだ。 すると、蒼佑の不穏な描写が。自宅で右手から血を流しながら「ごめん、母さん。また、やっちゃった」とつぶやいたのだ。さらにその後、蒼佑が母である由香にDVしている可能性があることと、夜遅くにフードをかぶって街を歩く怪しい蒼佑の姿が映し出された。 同じころ、警部補の五味(黒木)らが別の連続傷害事件の被害者が全員、子どもを虐待していたことに気付いた。そこから五味は連続傷害事件と灰川邸事件がつながっているのではないかという勘が働く。 冴木は花音の指摘から蒼佑のアリバイがうそだったことを調べ、蒼佑が犯人かもしれないと行き着いた。いや、花音への伝言で打ち明けた「自分自身、家族を守るため見て見ぬふりをしていました」というのが本音だ。 冴木と蒼佑の父は虐待していた可能性があることが暗示されたのだ。第1話で虐待されていた幼い花音を灰川は自宅に連れ帰ったことから、集められた子どもたちも被虐待児だった可能性がある。 新たに浮かび上がった“虐待”というキーワード。冴木が自分の本当の思いを隠しながら静かに真相に迫っていく様子にグイグイと引き付けられ、蒼佑の謎に行き着いたときはゾクッとした。だが、ラストはさらに衝撃が。灰川が留置所で首を吊っていたのだ。 冒頭、身柄を確保された灰川が警察署に連行されてきたとき、廊下にいた冴木にすれ違いざま「刑事にしては面白いにおいがするな」と言った。石けんとたばこのにおいがしたことで「君は本来の自分が、にじみ出ることを恐れている」と指摘し、さらには蒼佑の兄だと気付いた。何かを感じ取る嗅覚の鋭さがあった灰川の真実がますます気になる。 SNSは「怒涛の展開であっという間の1時間」「怒涛の展開であ然としている」「展開が怒涛すぎてずっと心拍数速い」「最後どういうこと?」「まだ2話なのに情報量が多い」などと騒然としていた。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部