歓喜の東海大甲府

　令和6年度関東高校サッカー大会山梨予選は5月8日、昭和町の押原公園で準決勝2試合が行われ、東海大甲府と日大明誠が勝って本大会（5月25～27日・千葉県）の出場権を獲得した。両校は5月10日の決勝（10時・JITリサイクルインクスタジアム）で対戦する。 【フォトギャラリー】東海大甲府 vs 日本航空 　東海大甲府は日本航空を延長の末2-0で下し、2018年以来6大会ぶり6回目となる関東大会出場を果たした。 　延長を含めた100分の戦いで、両チームともビッグチャンスは数えるほどしかなかった。互いにアタッキングサード周辺で厳しい守備をこなし、大きなピンチを招く回数が少なかったとも言える。 　2月の新人大会ベスト8で、県ユースリーグ1部で目下6位の東海大甲府は、ボランチの白須翔(3年)が両サイドに好配給してからアタック。右MF水越成皇(3年)は持ち味の良質なキックから、つなぎのパスと鋭いクロスの担い手となった。 　前半10分、FW千葉蒼太(3年)の左クロスにFW澤藤虎太朗(2年)が右足で合わせたが、わずかにポストの左に外れる。アディショナルタイムには水越の右からの最終パスを千葉がシュートしたが、GKの正面を突いて得点できなかった。 　2019年以来の本大会出場と決勝進出を目指す日本航空は、県ユースリーグ1部で開幕から2勝1分けと好調。樋川雄大と萩原悠斗（ともに3年）の2トップが、流動的な動きで守備のスキを狙った。 　ただ前半の決定的なシーンは1度しかなく、15分に左MF飯野陸登(3年)がフリーで左から打ったシュートだけ。これはバーをかすめる際どい一撃だった。 　前半は両チーム無得点。前半途中から強風に見舞われ、危険防止のためチームのテントが撤去されたほど。後半はさらに冷たい強風が吹き続け、特に風下の東海大甲府は苦しんだ。 　そんな悪条件もあってか、後半はゴール前での見せ場がほとんどなくなり、日本航空が4分に右SB吉野朔太郎(3年)が攻め上がってから打った1本くらいだった。風下の東海大甲府は、途中出場した日本航空のMF田口周汰(3年)のロングスローが脅威になったはずだ。