松本明子さんの軽キャンレンタカー業は、インバウンド需要でウハウハ?
軽キャンピングカーのレンタル事業を始めた、タレントの松本明子さんの人気連載第4回。一昨年からインバウンド需要が増えたそうですが、外国人の旅の楽しみ方がなかなか面白い!ということで、具体的なエピソードを教えてもらいました。 【写真6枚】ブギーライダー1号で奥多摩湖へ行ったときの写真も。軽キャンピングカーのインバウンドのお客さんがくれた思い出を写真で見る
松本明子のアポなし軽キャン日記 第4回
◆クルマに加えてキャンプ用品のレンタルも! 私、365日24時間、事務所にあずけているんです。自分のスケジュールを! だからなかなか空いている時間がない。直前にならないとオフの日がわからないんです。去年、突然明日はオフですっていわれたとき、仕事が終わって夜の8時ぐらいだったかな。「キャンプ行こー!」って思い立ちまして、アムズレンタカーの責任者、廣田さんを誘って行ってきました。レンタカー予約のお客さんがいなかったので、ブギーライダーを駆って、目指すは神奈川県の海岸。時間が時間なんで、スーパーも閉まっていて、コンビニエンスストアで買い出しして、到着したのが11時半ぐらいでした。 真っ暗闇の海岸に机出して、椅子出して、ランタン出して。ガスコンロで鉄板焼きやりつつ飲みはじめて、3時ぐらいに寝たかな。たまに暗闇の中、海に向かう釣り人の足音が聞こえたりして。明かりって大事だなぁって、夜空を見上げながらつくづく思いました。 みなさんはお休みの日、何をされていますか? たまの休みでしょ。休日ボーッと過ごそう、なんて発想、私には皆無。いつでも動いてますね、マグロみたいに。翌日もしっかり釣りをして帰ってきました。 アムズでは、クルマと一緒にキャンプ用品もレンタルできますが、お客さんの要望でいろいろ加えてきました。机や椅子のほかにもホットサンドメーカーや焚き火台、熱に強い手袋や薪をつかむトング。お客さんのニーズに応えながら、1年目はどんどん増やしていきました。 物は試しと、富士山の麓のキャンプ場「ふもとっぱら」で、ホットサンドメーカー使ってみたんですよ。食パンにハム、チーズ、ハム、チーズって挟んで1~2分こんがり焼いたら、これが美味しいこと!! なんせ手間がかかるのイヤなんで、私にはピッタリでした。早朝の富士山、キレイだったなぁ。 あ、レンタル品の大物では、北海道の長期旅行用に冷蔵庫を借りたいとか、冬寝るのに寒いといわれて、布団セットのレンタルもはじめました。 ◆布団セットといえば外国人 一昨年からインバウンドのお客さんが増えました。特に春は多くて、8割ぐらいが外国人。どうもね、桜を追いかけている人が多いみたいで。 チューリップやシバザクラも人気のようです。今年は7月も盛況でした。フジロックフェスティバルに行くっていう外国の方で予約が埋まりましたね。で、みなさん、布団セット、借りていくんですよ。ほぼ、100%。 日本人は働き者だから仕事優先でしょ。休んでも1泊2日。長くても2泊3日なんです。でも外国人は太っ腹で、1か月キャンピングカー借りて行く人もいるんですよ。ありがたいですね~。だから、快適に寝るために、寝袋よりも布団が人気なんでしょうね。 そうそう、1か月借りてくれたのはドイツ人の4人家族。東北から北陸、6,000㎞もの距離をイエローのクールライダーで旅されたようです。車を返却に来られたときに、翌日ドイツに帰るから、といって、カップラーメンなどのあまった食材や割り箸、ミニクーラーボックスまでたくさんいただいちゃって、ちょっと得した気分♪ ほかにも、2週間ブギーライダーを借りて福島へ行って、東京に戻って返却してバグトラに乗り換え、今度は2週間京都・大阪に行く、なんて人もいました。もう、タッチアンドゴーですよ! どっちも乗ってみたかったんでしょうね。 福島から青森に行ったと思ったら、四国まで行き、愛媛からフェリーで大分の別府温泉まで行ってきた、なんていうオーストラリア人とニュージーランド人のカップルもいました。 外国の方はバイタリティーにあふれていますよね。だって、今年だけで5回も日本にきて、そのうち3回も借りてくれた香港人のリピーターさんもいました。“冬も来ますね”っていって帰っていかれましたから、また会えるのが楽しみです。 また、6人の友達と一緒に来た台湾のコウさん(コウさんは日本在住)は、ブギーライダー1号2号を借りて、1台に3人ずつ乗って、2組に分かれて旅に行かれました。 ◆口コミで広がる 外国人の輪 みなさんうれしいことに、旅先でキャンピングカーの写真を撮って送ってくれるんです。なかにはドローンで撮影してくれたり、動画を作ってくれたりする人もいるんです。手嶌葵さんの音楽までつけてくれて。それをSNSで発信してくれたりすると、宣伝にもなりますよね。本当にありがたいですよー。 ・インバウンドのお客さんがくれた思い出の写真 お客さんが旅先で撮影した絶景の写真を、『SNSに載せて』と送ってくれます。 こっちも、貸出日数が短いと気にならないんですけど、長期間貸すとなると、ついつい気になっちゃって、行き先を聞いたりするんですよ。ファミリーもいればカップルもいたりと、いろんな人が借りてくれています。 これまで利用していただいたのは、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ドイツにイギリス。アジアからもタイ、香港、台湾、マレーシアの方々。ほとんどが、バンライフレンタカーの英語版ホームページからネット予約してくれます(アムズはバンライフレンタカーの東京杉並支店)。 外国人の方たちはずいぶん前から予定をしっかり立てるので、春に向けて何か月も前から争奪戦になります(ちなみに、アムズは1年前から予約可能)。 予約が入るとメールが届き、廣田さんがグーグル翻訳を駆使してメールのやり取りをします。待ち合わせ場所を決めたりするんですが、なかには直接電話をかけてくる人もいるんです。だから、一昨年の暮れにはポケトークを導入して、会話も廣田さんが一生懸命ポケトークを使って対応しています。 あと海外のお客さんで必須なのがスマホスタンド。カーナビは日本語なので使えないんです。だからナビとしてグーグルマップを見られるようにスマホスタンドも装着! 海外からのお客さんも困らないように心がけているのです。 ◆長期旅 クルマは心配なれど ありがたや~、ありがたや お客さんからのいただき物はありがたく活用。 松本明子さん まつもと・あきこ 1966年生まれ。香川県出身。 ’83年に歌手デビューし、『DAISUKI!』や『進め! 電波少年』などで元祖バラドルとしての地位を確立。2021年から軽キャンのレンタカー事業(オフィスアムズ)を始める。 ※構成/大石裕美 写真提供/オフィス アムズ (BE-PAL 2024年10月号より)
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