【バレー】リベロ福留慧美、ノートには名セリフずらり「忘れないよう書き留めて」/広報リポート
<女子日本代表広報リポート 第4回> バレーボール女子日本代表の坪崎亜希子広報がお届けする「女子日本代表広報リポート」の第4回。代表チームの舞台裏や秘話を交えながら、パリオリンピック(五輪)に向けて広報の視点から選手情報やトピックを紹介します。パリ五輪切符がかかるネーションズリーグ(VNL)予選ラウンド(R)は第2週中国大会を終え、ここまで6勝2敗。11日からは、最終第3週福岡大会に挑みます。 【写真】福留慧美のノート ◇ ◇ ◇ 中国大会からスターティングメンバーに名を連ねるリベロ福留慧美選手(26)は、ディグ(サーブレシーブ以外のレシーブ)が得意。「サットン」の愛称で親しまれる、守備のスペシャリストです。 そんな彼女が圧倒的な存在感を見せたのは、予選R第7戦の中国戦でした。16年リオ五輪で金メダルに輝いた中国のチーム平均身長は191・3センチ(リベロを除く)で、日本との差はなんと14センチ。それでも、福留選手は、相手の高い打点から繰り出される強烈なスパイクに対し、コースを読んでレシーブ。味方スパイカーが高いブロックに阻まれて自陣に返球された際はすかさずフォローし、もう1度攻撃につなぐ。162センチの小さな体で、チームを幾度となく救いました。 福留選手は「ディグで入っているので、自分の所に来たボールは絶対に上げるという気持ちで毎試合臨んでいます。緊張した試合で足が動かなくなる瞬間がありましたが、チームメートが声をかけてくれて逃げずに立ち向かうことが出来ました」と中国戦を振り返りました。 そんな守護神は、常にあるノートを持ち歩いています。中を見せてもらうと「ところで平凡な俺よ、下を向いている暇はあるのか」(バレーボール漫画「ハイキュー!!」)、「人生に迷ったらより難しい道を選べ それがもっとも美しい生き方だ」(サッカー漫画「DAYS」)など、アニメのセリフや著名人の言葉がズラリ! 遠征の移動中に見るアニメや漫画から、気に入った言葉をノートに記録しているそうです。 「良いなと思った言葉は忘れないようにノートに書き留めています。気持ちが沈んでしまった時に見返すとまた頑張ろうという風に思えるので」 数多く書かれている中でも、一番大事にしている言葉は「ピンチの時こそ笑うが勝ち」。小学校時代に在籍していたバレーボールチームのコーチの言葉で、今でも彼女にとっての「座右の銘」だそうです。 中国大会初戦のブラジル戦で黒星を喫したピンチを見事に立て直し、笑顔で正念場を乗り切った日本。VNL予選R最終週となる福岡大会では、福留選手の表情にも注目してみてください! ◆坪崎亜希子(つぼさき・あきこ)1993年(平5)6月25日、北海道千歳市生まれ。小5からバレーボールをはじめ、高3までバレーボール部に所属。現在は番組制作会社に勤務し、日本バレーボール協会広報部撮影班として女子日本代表チームに帯同中。