「マスターズが一番出たい大会」 初出場・丸尾怜央は5キロ増量で並々ならぬ思い
<アジア太平洋アマチュアゴルフ選手権 2日目◇4日◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡県)◇7217ヤード・パー70> 最年長66歳・ラシッド・アクルのセッティング【写真】 悪天候の影響により6時間半遅れでスタートした第2ラウンドは、午後5時22分に日没サスペンデッドが決定。初出場の丸尾怜央はスタートできず、3日目の午前6時45分から第2ラウンドを開始させた。 長い待ち時間は「ホテルでゆっくりしていました」と話す丸尾は、体を休められたことでコンディションが整ったとプラスに捉えている。3日目も朝から雨が降る予報だが、「グリーンも軟らかくなるので、そこは簡単になるかなと思ってポジティブに行けたら」と前向きだ。 今年5月に行われたレギュラーツアー「~全英への道~ミズノオープン」にも出場していたが、その時に比べ、明らかに体が大きくなっている。「最近はウェイトトレーニングを多めにして、夏の1カ月で5キロくらい増えた」と下半身、さらに上半身の厚みが明らかに変わった。シーズン中は75キロをキープしようと考えているが、夏場はすぐ痩せてしまうので「80キロを目指していたら、すぐ80キロにいってしまって」とおどけてみせるも、筋力トレーニングの効果もあり、スイングの安定感が増したと話す。 アジアアマは初出場、「初日は緊張してうまくいかなかった」とやや悔しさも見せる。第1ラウンドは10番からスタートし14番のダブルボギーも響き2オーバーと苦しい前半戦。それでも「キャディと楽しくやりながら、後半を回れた」と2つスコアを伸ばし、イーブンパーにまとめてみせた。「もう楽しむだけなので、頑張りたい」と今は緊張も和らぎ、次なるラウンドを心待ちにしている。 御殿場コース自体も初めて。「いつもテレビで大会を見ていたのですが、思っていたより難しい感じがします。もっと平らなイメージがあったのですが、アップダウンもあって、富士山からの傾斜も難しいです」。自身のプレースタイルは「直感」。パッと決めて、パッと打つをモットーにこの難コースもいつも通り攻めていくつもりだ。 今年6月には「全英アマ」にも出場し、世界の舞台へどんどん挑戦している。アイルランドのバリリフィンで行われた大会は「風が経験したことのない風でした。ニット帽も被るほど寒かったです」と日本では遭遇しないような難コンディションのラウンドで結果は予選落ちとなったものの「勉強になりました」とあらゆる経験が今の丸尾にとって自信に繋がる。 その中で迎える今大会は、優勝すれば「マスターズ」、「全英オープン」の出場権が与えられることもあり、「ずっとそれを目指して頑張ってきた」とかける思いは強い。もちろん見据える先は海外での活躍、「マスターズが一番出たい大会です」と力強く口にした。(文・齊藤啓介)