米大統領選、両候補が激戦州で支持訴え トランプ氏は暴力的な発言展開
Nandita Bose Steve Holland [デトロイト/キンストン(米ノースカロライナ州) 3日 ロイター] - 米大統領選の選挙戦最後の日曜日となった3日、民主党候補ハリス副大統領は激戦州ミシガンを訪問し、キリスト教徒やアラブ系米国人に支持を訴えた。一方、共和党候補トランプ前大統領はペンシルベニア州の集会で暴力的な発言を展開した。 ハリス氏は歴史的に黒人が多い教会で「私たちはあと2日で、何世代にもわたってこの国の運命を決める力を持っている」と述べ、行動を促した。 「私たちは神が用意した計画に従って行動しなければならない。そして、日々の選択や地域社会への奉仕、民主主義を通して、それを実現しなければならない」と訴えた。 州内の20万人のアラブ系米国人に向けても演説し、パレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマス、レバノンでの親イラン武装組織ヒズボラとのイスラエルの紛争で多くの民間人が犠牲になっている悲惨な状況に認識を示し、「大統領として、ガザでの戦争を終わらせるために全力を尽くす」と表明した。 ハリス氏はガザ紛争への対応を巡りアラブ系米国人の懐疑的な見方に直面している。トランプ氏は1日、ミシガン州を訪問し、中東紛争を終わらせると約束したが、方法については明言しなかった。 トランプ氏はペンシルベニアでの3日の集会では演説原稿からしばしば外れ、ハリス氏支持の動きを示す世論調査を非難したり、民主党を「悪魔の政党」と呼び、バイデン大統領をやゆし、リンゴの値段について不満を述べたりした。 また、政権を譲らない方がよかったと指摘し、「私が去った日に米国には史上最も安全な国境があった。私は去るべきではなかった」などと述べた。