「心が折れそうになる場面が何回も…」代表引退の桃田賢斗、栄光と苦悩の10年。ラストマッチで“幸せな最後”
◆「すごく幸せな最後の国際大会でした」
試合後、ともに戦ってきた仲間たちは、こんな言葉を残している。 保木卓朗:「涙が出そうだったというのが本当に一番ですね。試合後に『お疲れ様でした』と言ったら、『ありがとう』みたいな感じで言ってくれたので、本当に寂しい気持ちでいっぱいです」 小林優吾:「桃田選手はやはりみんなで戦うとかそういうのが非常に好きな人なので、個人戦を選ぶより団体戦を選んだのは本当にあの人らしいなと思っています」 西本拳太:「最後(桃田選手に)試合をして終わらせてあげたかったんですけど、そこは悔しい気持ち。彼もそうだと思いますし、みんながそういう気持ちだなと思います」 そして桃田は、最後の戦いを振り返り次のように語った。 桃田:「今まで一緒に頑張ってきた仲間たちに応援されながら試合できたことは、すごく幸せな最後の国際大会でした」
日本代表は引退するものの、すでに次への挑戦を見据えている。 桃田:「ジュニアの選手たちともっと羽を打ちたい。いろんな子どもたちと触れ合いたい。バドミントンでもちろん真剣勝負もしたいですし、スポーツ全般として体を動かす楽しさをいろんな人に感じてもらいたい」 桃田賢斗、29歳。新たな道を歩み始める。