<下剋上で頂へ―’24センバツ・中央学院>第3部・戦力分析/下 3継投で守り切る /千葉
◇先発・臼井、エース・蔵並、救援・颯佐 昨秋、敗者復活戦から勝ち上がって県大会を制し、関東大会で8強入りした中央学院(我孫子市)。全13試合は安定感のある3右腕の継投で勝ち進んできた。いずれも先発投手のサイドスロー、臼井夕馬(2年)と、鋭く落ちるフォークを持ち味とするエース、蔵並龍之介(同)、そして148キロの速球を武器に要所を締める颯佐心汰(さっさここた)(同)だ。3月18日に開幕する第96回選抜高校野球大会でも、守りは3投手の継投が鍵となりそうだ。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち サイドスローで140キロ超を出す臼井は、昨秋の県大会では木更津総合との3回戦に先発。5回3分の1を投げ、県内屈指の強力打線を4安打に抑えた。秋は思い通りの投球ができない場面もあったが、現在は順調な仕上がりを見せている。 蔵並は10試合に登板、計43回を投げて44奪三振の成績を残した。球威を高めるため1年の冬からフォーム改造に挑み、投げる前に左足を高く上げるフォームを身に付け、鋭く落ちるフォークの完成度を高めてきた。指導陣からは「実戦を通じて大きく成長した」と期待を集めている。 救援投手の颯佐は、キレのある直球に加え、持ち玉のスライダーの精度にも磨きをかけ、変化球を織り交ぜて相手打者を打ち取ってきた。強豪、習志野との県大会準決勝では7安打を浴びたが、自責点1に抑えた。投球フォームを微調整しながら制球レベルも上げている。 ベンチには成長著しい三宅遼真、鵜沢礼凰(れお)の1年生投手も控える。 内野は小沢遼大(2年)、森田倫揮(ともき)(同)らが機敏な動きで固め、外野は強肩、俊足の青木勝吾(同)、水嶋悠(同)らが陣取る。これに正捕手の飯山成夢(同)が全体を見渡し、差配する。相馬幸樹監督は「フィジカルモンスター(化け物)を目指してトレーニングに取り組んできた。投手はここからけがなく投げていくことが重要。チームの守備力は洗練されてきている」と手応えを見せる。【林帆南】 ……………………………………………………………………………………………………… ◇秋の公式戦の投手成績 学年 試合数 回数 被安打 奪三振 四死球 自責点 防御率 蔵並龍之介(2) 10 43 42 44 16 14 2.93 颯佐心汰 (2) 5 18回2/3 11 13 6 2 0.96 臼井夕馬 (2) 11 38回1/3 39 21 11 11 2.58 手倉森蕾音(2) 1 3 2 1 1 0 0.00 三宅遼真 (1) 1 1 0 0 0 0 0.00 小林士竜 (1) 1 1 1 2 0 0 0.00 ※学校の提出資料より