移動柵でヤギ、全構内除草 富山国際大学生が製作 景観向上、クマ侵入対策も
富山国際大は富山市の東黒牧キャンパスで実施しているヤギの除草で、学生が製作した移動式柵を導入した。昨年までキャンパスの一部で行っていたが、構内全域でできるようになった。見晴らしをよくすることにより、景観向上やクマの侵入防止に役立てる。 ヤギによる除草は2022年から始まり、草刈り機での作動音が授業に影響を及ぼさず、職員の作業負担も軽減された。 ただ、昨年まで除草はキャンパス内の空き地の一部で、固定式の柵で囲われた600平方メートルの部分に限られていた。ヤギにロープを付けて別の場所で除草させることはできたが、ロープが絡まりやすく2頭で除草はできなかったため、移動式の柵を導入することにした。 移動式柵一つは高さ1・2メートル、横2・5メートル。木の棒とネットを組み合わせ、軽くて持ち運びやすく倒れにくくした。20個をつないで囲いにして使う。現代社会学部の繁宮悠介准教授の助言を受け、学生が製作した。 ●2週間ごとに移動 除草場所は2週間ごとに移動し、キャンパス内全域を除草する。樹木に覆われるキャンパスの見通しをよくし、クマの侵入を防ぐ。ヤギは学生が状態観察や飲み水を交換し、夏休みを除く11月上旬まで世話を続ける。 繁宮准教授は「軽くて頑丈な柵を作ることができた」と話した。