今季1部に昇格の京都教育大女子バスケットボール部! 公式戦最初の試合は勝利!
京都教育大学の女子バスケットボール部は、去年、関西女子学生リーグで46年ぶりに1部昇格を果たしました。 国立大学ながら、なぜ関西トップの仲間入りをすることができたのでしょうか? 「待ってまーす」 「練習しているので見にきてください」 2日前に入学式を終え、新入生で華やぐキャンパスで、新入部員を増やそうと、ちらしを配って部のPRをするメンバーの姿がありました。 去年、2部で1位(9勝2敗)となり、11月、関西大学(1部10位)との入れ替え戦に臨んだ京都教育大学。 2勝1敗で46年ぶりの1部昇格を果たしました。 【声】京都教育大学 片山愛悠 キャプテン(4年) 「目標には1部昇格と書いてあったが、正直そこまでなるとは思っていなかった。 うれしさ反面、1部リーグの厳しさを想像してちょっと怖いという部分も・・・」 ことしのチームは12人で始動しました。 率いるのは、OBで就任8年目の杉山雅紀監督。ここまで徐々に成績を押し上げてきました。 【声】京都教育大学 杉山雅紀 監督(71) 「そもそも有名で強いチームではないが、教職をとって教員になって自分もバスケットの指導をしたいという選手が核になって、多くの周りの選手を巻き込んで、がんばって強いチームのベースになるようなプレーができるようになってきた」 9月から行われるリーグ戦1部には、強豪私学がひしめきますが、国立大学は京教だけ。 練習は、週5日・平均2時間と、とりわけ多いということはありません。 スポーツ推薦で入学した選手がいるわけでも、身長が際立って高い選手がいるわけでもありません。 京教では170センチ超えはわずか一人で、バスケットの世界ではそれほど高くありません。 そんな中、今シーズン1部で渡りあうために、重点的に取り組むのがゾーンディフェンスです。 【声】京都教育大学 杉山雅紀 監督(71) 「ディフェンスは鍛えれば上手になる。 ボール1個を5人で守る考え方で、攻める方はボールが1個しかないから、シュートを打つのは一人ということで、そこをしぼれば守れるのではないか」 マンツーマンが一人の選手にぴったりつくのに対して、ゾーンディフェンスはエリアを守る守り方です。 京教が去年1部に昇格できたのは、まさに鍛錬されたゾーンディフェンスが要因でした。 「パスが入ったら瞬間に寄ったらファールだから、ボールを投げられた瞬間にGO! それも一瞬遅い、自分がボールを投げさせているつもりで」 高い戦術理解が求められます。 選手らは、今月の試合に向け、複数のゾーンのパターンを練習し、瞬時に自分がどう動くべきか、細かい確認を行っていました。 【声】京都教育大学 片山愛悠 キャプテン 「ちょっとでもわからないこと、疑問に思ったことは、積極的にコミュニケーションをとってほしい」 4月21日、新チームで初めてとなる公式戦に出場するため、大阪に向かいました。 全関西大学女子バスケットボール選手権大会。 関西の38大学がカテゴリーに関係なくトーナメントで戦う、シーズン最初の大会です。 白のユニフォーム・京教は、2回戦で、去年2部8位の青のユニフォーム・びわこ成蹊スポーツ大学と対戦しました。 序盤、京教は練習してきたゾーンディフェンスの連携がうまくいかず、リードを許します。 第2クォーターで、チームのポインタゲッター、55番の丸山が3ポイントを決めるなど、徐々に点差をつめると、チームを率いるキャプテン、32番の片山が華麗なパスさばきで ゲームをコントロール。 逆転に成功すると、15番・埴田も強さをみせ、リードを広げます。 しかし、練習してきたディフェンスでは、崩される場面が散見され、試合には勝ったものの、次なる強敵・去年の1部リーグ女王・大阪人間科学大学と戦うには、課題の残る試合となりました。 【声】京都教育大学 片山愛悠 キャプテン 「きょうの試合では1つめの選択肢がダメだったときの2つめ、3つめ、一人一人も判断できていなかったし、チームとしてもできていなかった。 うまくいかないときに下を向くとか、そのまま立て直せなかったら、1部でやらせてもらう意味がない。 (3回戦は)今日出た課題をひとつでも解決して、次の練習や試合につなげていける試合にしたい」 片山キャプテンはコミュニケーションを課題にあげ、次の試合で生かせるようにチームを鼓舞しました。 【声】京都教育大学 杉山雅紀 監督(71) 「弱小チームだけど、これだけはという何か京都教育大学らしい戦い方はあると思うので、 そこを発揮できるような充実した練習を積み重ねていくしかないと思います」 1部の舞台へ、チームはまだスタートをきったばかりです。