中国、米との国防相会談を拒否 台湾への武器売却に反発か 米報道
米CNNテレビは19日、中国が米政府による両国の国防相会談の提案を拒否したと伝えた。オースティン米国防長官は訪問先のラオスでの会談を希望したが、中国側が最近の米政府による台湾への武器売却を理由に拒否したという。米国防総省のシン副報道官は19日の記者会見で「中国側に連絡を取ったが、残念ながら調整できなかった」と述べた。 ラオスの首都ビエンチャンでは今週、東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議が開催される。米側はこれに合わせて、中国の董軍国防相と会談したい意向だった。ただシン氏は会見で、会談が実現しなかったとする一方、バイデン大統領と中国の習近平国家主席が16日に会談したことなどに触れ、中国側との意思疎通は図れていると強調した。 米政府は10月、台湾に対する地対空ミサイルシステム「NASAMS」と航空監視レーダーシステムの売却を承認した。NASAMSはウクライナにも供与されている高性能システムで、台湾への提供は初めてとなる。これに対して、中国側は反発していた。【ワシントン松井聡】