小学生の約45%が学校のトイレを我慢…集中力が低下することも「恥ずかしいことじゃないよ」うんち王子が出張教室でよびかけ
学校で排便を我慢する児童が多い実態が明らかになりました。製紙会社大手の王子ネピアとNPO法人日本トイレ研究所の調査によると、小学生の半数近く45.5%が「学校のトイレで排便が出来ない」と回答したということです。 【写真】「うんち王子」による出張授業 4日、石川県七尾市の小学校ではトイレと排便の大切さを伝える出張教室を開きました。 七尾市の東湊小学校に現れたキャラクター。その名も「うんち王子」。児童ら元気な呼びかけで教室に入ってきました。 王子ネピアと日本トイレ研究所では、安心してトイレに行ける環境を整えようと、2007年から小学生向けに排便に関する出張教室を開いています。 背景にあるのは学校で排便を我慢する児童の存在。体調を崩す子どももいるといいます。 ■保健室に駆け込む児童…トイレの洋式化は進んでいるが… 東湊小学校・中村教子 教頭「トイレを我慢してお腹が痛くなり、保健室に行ってしまう児童が多くなったので、子供たちにはトイレは我慢せずに自然に任せて出すように指導しています」 近年、各学校ではトイレの洋式化などを積極的に進めています。しかし、調査では45・5%の小学生が学校での排便を我慢しているとの結果が。また、保護者からは学校での排便教育を求める声も上がっています。 うんち王子こと日本トイレ研究所・島村允也 スタッフ「我慢を重ねた結果として、いつ起こるか分からない便意への恐怖で、勉強でも授業でも集中が途切れてしまうことが起こることがある」 児童らはひもを使って腸の長さや、排便によって健康を維持する大切さなど学びました。児童からは「いつも我慢しているから、我慢しなくてもいいんだって思った」といった声や「トイレットペーパーを大切に使おうと思った」といった声のほか「あしたから、今知ったことをやりたいです」といった声が聞かれました。 ■“時間・空間・仲間”が大切…大人ができることとは 排便について学べる場が少ないなか、子どもたちにとって大切なこととして、うんち王子こと島村さんは「排便できる時間」と「排便しやすい空間」、そして共通認識を持った「仲間」の“3つの間”が大切だと話します。
うんち王子こと日本トイレ研究所・島村允也 スタッフ「うんちをすることは恥ずかしいことではなくて、健康的に過ごすうえでは必要なことだという共通認識を持って友達と一緒に取り組んでいただけるような環境を作ってあげることが重要かなと思ってます」 児童は講習のポイントをまとめたポスターを作成しながら、排便の大切さに理解を深めていました。
北陸放送