マーケットでは原発再会や防衛、求人と暗号資産関連が国民民主〝玉木銘柄〟として注目 個別で気になる「三菱電機」「パナソニックHD」
【うまちゃんの財ザク!】 国民民主党の玉木雄一郎代表がこだわる「年収103万円の壁」問題は、所得税が発生しない上限の103万円を意識してパート従業員らが労働時間を抑制、人手不足に拍車をかけているというものです。 玉木さんは控除額を増やして、課税水準を178万円に引き上げることを主張。これに対し、「8兆円が必要だ」との意見もあります。確かに年収1000万円以上の人も含めて全員に基礎控除の引き上げが適応されると8兆円近い財源がいるでしょう。しかし、この件は高年収の人は対象にならないと思います。 多くの人が103万円を超えないように働き控えをする傾向にありますが、それよりも社会保険の扶養家族から外れる「130万円の壁」の方が負担が高くなるという問題もあります。 今後、日本社会はこの「130万円の壁をなくす」方向に進むと思います。これが結局、女性の社会進出につながります。しかし、現在、これには焦点が当たっていません。 「103万円からの引き上げ」と「130万円の壁をなくす」は逆の話。今後、同じ時間軸で語られると混乱するのでは…と懸念しています。そもそも「年収の壁」は引き上げるのではなく、将来的にはなくすという議論だったと思います。 個別で気になるのは、4~9月期の連結決算が市場予想を上回った三菱電機やパナソニックHD、来年1月に1株を3株に分割するのに加え、イオンとの資本・業務提携で幅広い事業の協業を図る京成電鉄、連結業績予想の上方修正と自社株買いを発表したアドバンテストなどです。さらに、この連載でもよく登場する山崎製パンにも注目。値上げができている会社は強いと再確認しました。 もう1つ、電力関連も動意づいています。マーケットでは、原発再開関連や防衛関連、「年収103万円の壁」「年末の人手不足の壁」ということで求人関連、そして暗号資産関連がいわゆる「玉木銘柄」として注目を浴びつつあります。国民民主党の協力を得るため、自公政権が財政出動的な動きをするのでは、という期待もあるようです。 ■おまけのひと言 「8日から米国の株価指数のダウ工業株30種平均の構成銘柄に、生成AIで業績を伸ばす半導体大手エヌビディアが新たに採用されます。不振が続くインテルは25年ぶりに外れました。時代の転換を感じます」