田中将大(楽天)は日米通算200勝まで、あと3勝、夏甲子園優勝投手初の名球会入りなるか【プロ野球大記録に挑む選手たち③】
野球の世界では、海の向こう、メジャーで日本人選手の活躍が期待される24年シーズンだが、日本でプレーする選手にだって注目の話題はある。2024年のシーズンで、さまざまな通算記録がかかるベテラン選手に注目してみた。 【一覧】プロ野球 引退・退団・戦力外選手リスト 楽天の田中 将大投手(駒大苫小牧出身)が、日米通算200勝まであと3勝としている。楽天で延べ119勝、ヤンキースで78勝を積み重ねて、通算197勝。今季中の「名球会入り」は確実視されているが、全く不安がないかといえば、そうではない。 メジャーに行く前の楽天時代は勝率が5割を切ることはなく、特に2011年から3年間は7割以上で、2013年には24勝負けなしの10割を達成している。ヤンキース時代も負け越すことはなかったが、楽天に復帰してからの3年間はすべて負け越している。特にここ2年連続で10ケタ敗戦を喫した。4勝、9勝、7勝と勝ち星はついているが、それ以上に負けがついた。昨年10月には「右肘関節鏡視下クリーニング術」も受けている。 24年シーズンの契約更改は年を越し、大幅な減俸が予想される。田中の負けん気に火が付くか、注目される。 田中が日米通算200勝を達成して名球会入りすれば、夏の甲子園優勝投手としては初の快挙となる。これまで名球会入りの資格(昭和生まれ以降)のない夏甲子園優勝投手や、センバツの優勝投手の200勝達成はいるが、昭和以降生まれの夏の甲子園優勝投手では誰も達成していない。あの「平成の怪物」松坂大輔氏も日米通算170勝で終わった。神の子「マー君」が、またひとつ伝説を作ることはできるか。 ちなみに、夏の甲子園優勝投手で現役投手は7人いる。 楽天・田中 将大(2005年・駒大苫小牧)197勝(MLB78勝) 阪神・藤浪 晋太郎(2012年・大阪桐蔭)64勝(MLB7勝) 西武・髙橋 光成(2013年・前橋育英)65勝 中日・小笠原 慎之介(2015年・東海大相模)41勝 西武・今井 達也(2016年・作新学院)38勝 中日・清水 達也(2017年・花咲徳栄)9勝 日本ハム・柿木 蓮(2018年・大阪桐蔭)0勝(現在は育成) この中で未来の「200勝」投手は誕生するのだろうか。