春の侍ジャパンメンバーを考える【野手編】 大学生含めフレッシュな顔触れに期待
3月6、7日に開かれる「侍ジャパンシリーズ2024 日本 vs 欧州代表」。2月に入り、井端弘和監督と吉見一起投手コーチが各球団のキャンプ地行脚を行いながら、選手の状態をチェックしている。 そこで、3月のシリーズで選出されるメンバーを予想してみたい。本稿は野手編だ(※投手編は別記事でお届けする)。 前提として、この時期の侍ジャパンシリーズは5年ぶりの実施(2019年、メキシコ戦)。当時16人の野手が選ばれていたので、それに倣った枠数とした。加えて、先行報道により「最終候補」と位置付けられた選手は、基本的にメンバー入りさせている。一方で、直前に台湾遠征を控える巨人勢はリスト外とした。 ■予想メンバー(計16名) ・捕手:坂倉将吾(広島)、山本祐大(DeNA)、古賀悠斗(西武) ・一塁/三塁:牧秀悟(DeNA)、村上宗隆(ヤクルト)、石川昂弥(中日) ・二塁/遊撃:中野拓夢(阪神)、紅林弘太郎(オリックス)、源田壮亮(西武)、宗山塁(明治大) ・外野:森下翔太(阪神)、田村俊介(広島)、塩見泰隆(ヤクルト)、近藤健介(ソフトバンク)、万波中正(日本ハム)、西川史礁(青山学院大) 捕手は昨秋のアジアCSから山本と石橋康太(中日)を変えたのみ。坂倉は「打てる捕手」としてチームの軸に据えたい。山本と古賀は守備型キャッチャーで、ともに強肩が魅力。アジアCSのようにピンチバンターなど、幅広い役割が求められるかもしれない。 内野は一、三塁のコーナーポジションと二遊間で分けてみた。 まずは一、三塁から。牧は打線の主軸兼ムードメーカーとして欠かせない。村上は牧とともにクリーンアップにどっしりと座り、日本の主砲たる存在感を示してもらえれば。石川は井端監督より「逆方向にも打てるのが魅力」と打撃センスの高さを評価されている。 二遊間の中心は中野、源田のWBC組だろう。ともに堅守を誇り、センターラインをがっちりと守ってもらいたい。紅林は本来ならアジアCSでも呼ぼうとした選手。日本人では珍しい大型遊撃手なので、彼が遊撃にハマるとチームのスケールがより大きくなるだろう。 そして、宗山だ。明治大では下級生の頃から遊撃のポジションをつかみ、今秋のドラフトでは複数球団の入札が確実視されている。東京六大学では鳥谷敬以来の大物だ。数年後のトップチームを見据えた時に、今から先行投資しておくのは悪くない。 外野手はWBC組から近藤、アジアCS組からは万波と森下を選出。この3人はこれまでの経験を今春も発揮してもらいたい。塩見は数少ないセンターを守れる選手として重宝しそうだ。 田村と西川は大抜擢と言って良い。田村は昨季デビューした高卒3年目で、NPB通算8安打と実績は乏しいものの、鋭いスイングはチームの他の打者とも遜色ない。西川は青山学院大の主砲で、大学ジャパンでも3年時から4番を張っている。貴重な和製大砲として経験を積みたい。 今回のシリーズは11月のプレミア12、そして2026年のWBCを見据えたものである。新顔を交えて、最強の侍ジャパンを作っていってもらいたい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]