ミャンマー軍、日本人拘束 無事を確認 コメの値上げで強硬手段か
ミャンマー国軍は6月30日、コメを不当に高い価格で販売したとして、スーパー大手イオン系列の現地法人「イオンオレンジ」に勤める日本人男性を拘束したと発表した。他に別の現地スーパーのミャンマー人幹部ら3人も拘束された。 【写真で見る】ロヒンギャ難民の現実 イオンによると、拘束されたのは現地でスーパーを展開するイオンオレンジの笠松洋・商品本部長(53)で、無事を確認したという。 ミャンマーでは2021年2月のクーデター以降、政情不安により深刻なインフレに陥っている。コメなど必需の食料品も軒並み値上がりし、市民生活を圧迫。国軍は物価高騰は業者の責任だと主張し、身柄を拘束するなどの強硬手段により強制的に価格を下げようとしているとみられる。 当局の発表によると、今回対象となったスーパーでは統制を50~70%上回る価格でコメを販売していたとされる。直近の統制価格は平均的なもので1袋(約49キロ)が7万5000チャット(約3300円)だった。有罪となれば、最大で禁錮3年が科される。地元メディアによると、直前にもミャンマー・コメ連盟の会長らが拘束されていた。【バンコク武内彩】