ダビド・シルバは現代サッカーをどう見ている?「今はすべてがフィジカル的でロボット的だ。才能を発揮できるスペースは少ない」
元スペイン代表MFダビド・シルバ氏が、現代フットボールについて「すべてがロボット的」との見解を示している。 レアル・ソシエダに所属していた2023年夏に、前十字靭帯断裂をきっかけに現役引退を決断したフットボール界のレジェンド、シルバ氏。スペイン『アス』とのインタビューに応じた同氏は、「最近のフットボールはどう見ているか?」との質問に、全面的にポジティブな返答はしなかった。 「先週末は3試合を見た。一つは(古巣)バレンシアの試合だね。あのクラブには大きな愛着があるんだ。あそこには自分の家があるし、家族の一部も住んでいる。ファンの一人として彼らの試合を見ているよ」 「もちろん色んなことに注目するし、言葉を漏らすよ。スペースやプレーの手段とか……。今、フットボールはほぼすべてがフィジカル的だ。キャリア最後の数年間で、感じてはいたことだったけどね。いまはすべてが、よりロボット的になっている。才能を発揮できるスペースは少ないが、それでもそれを持っている人は適応して、駆使している」 かつてのバルセロナや、シルバ氏がプレーしていた頃のスペイン代表が見せた“ティキ=タカ”のようなパススタイルは、失われつつあるのだろうか。 「目にするのは難しくなっている。だけど、そういった哲学を維持しているチームもいるよ。さっき言ったようなフィジカル的なフットボールに適応したものだけどね」 「バルセロナがどうプレーしているか見てみなよ。イマノルのラ・レアルだってそうだ。彼はボールを保持すること、プレッシングを仕掛けることを好む監督だ……。シャビ・アロンソにアルテタにグアルディオラ……。僕がルイス・アラゴネスから学んだ哲学は、まだまだ残っているよ」 シルバ氏はまた、今季低調なスタートを切ったレアル・ソシエダについても言及している。 「イマノルはレアル・ソシエダにとって理想的な監督だ。そのことは誰も疑ってはならない。現在、また未来についても言えることかもしれないが、ラ・レアルは彼以上の指揮官を見つけることができないはずだ。フットボールでは調子が落ち込んだ際に不満を漏らしてしまうものだが、しかしイマノルこそ理想的な監督だよ。彼なしのラ・レアルだったら、これまでのようなことは成し遂げられなかっただろう」 「シーズンは始まったばかりだ。レアル・ソシエダはこれまで上位に位置してきたし、再びそこに戻っていくと僕は確信している。チームの陣容は変化し、その変化に慣れる必要があるだけさ。イマノルが前進させてくれるはずだよ」