【ライブレポート】ビッケブランカ、初披露&レアな初期曲含む幅広い選曲で沸かせた「RAINBOW ROAD -號-」
ビッケブランカのライブイベント「VK Blanka presents RAINBOW ROAD -號-」が12月27日に東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で開催された。 【写真】“僕たちなりの除夜の鐘”を打ち鳴らすビッケブランカ ■ 開会宣言は「革命」で 3年ぶりにリリースしたアルバム「Knightclub」を携え、9月から12月にかけて全国ホールツアーを実施したビッケブランカ。「RAINBOW ROAD」は“1年に1度ファンが一同に集まることができる場所”をコンセプトに掲げた自主企画で、4回目の開催となった今回はツアーで披露されなかった人気曲や初期曲なども盛り込まれた。なお、本公演の模様はCSテレ朝チャンネル1にて生中継された。 場内BGMとしてビッケブランカの「キロン」が流れ出すと、開演を待ちわびる観客はクラップを繰り返しながら総立ちになる。客電が落ち、ファンファーレのようなSEが流れる中、ステージ後方にイベントロゴの幕が出現。続いてバイオリンやコーラスを含むバンドメンバー7名が登場し、SEに演奏が重なったところで、満を持してビッケブランカが大歓声に迎えられた。 ステージにはバンドメンバーが横一列に並び、その前に2畳ほどの小高い“ミニステージ”が設置されている。ゆっくりとミニステージに昇ったビッケブランカは開会宣言をするかのごとく、華やかなバンドサウンドに乗せて「革命」のひと節を朗々と歌唱。そのままギターを抱えて「革命」の疾走感あふれる演奏になだれ込みライブをスタートさせた。「どうぞよろしくー!」と挨拶した彼はキーボードに向かうと、冬にぴったりの「Winter Beat」を演奏。その途中でステージに降りて右へ左へと歩き回り、飛び跳ねながら場内に一体感を生み出した。シンガロングでさらに会場がひとつになった「Slave of Love」の和やかなムードから一転、重低音が主導権を握る「Snake」ではシリアスな空気があたりを支配。さらに生死観がテーマのナンバー「Yomigaeri」の壮大なサウンドと力強い歌声が観客を圧倒した。 ■ レアな初期曲にファン歓喜 ビッケブランカは「『RAINBOW ROAD -號-』にお越しいただき本当にありがとうございます。満員御礼ということで」と感謝の気持ちをコメント。ツアーでMCが長引いた反省により、スタッフがイヤモニで経過時間を伝えるシステムが導入されたと明かして笑いを誘った。「今日は珍しい曲とか、懐かしい曲もやります」という宣言に続き、彼が初期曲「ソロー*ソロー」をタイトルコールすると、レアな選曲にファンから歓声が上がる。切なくも温かなこの曲は、ライブで披露されるのは約7年半ぶりであった。冬のラブソング「白熊」を挟み、初期曲「Bad Boy Love」のイントロが鳴るとまたしても驚喜の声が。キャッチーなメロディ、コーラスとビッケブランカの軽快な掛け合いが観客の高揚を誘った。 「Bad Boy Love」は不良の男の子がバイオリン弾きの女の子に恋をしてピアノを始めるというストーリーの楽曲。そんな同曲のこだわりを熱く語ったビッケブランカは、「カッコつけるモードに入ります」という宣言ののち、ライブ初披露となった初期曲「You chick over」でパフォーマンスをスタイリッシュに再開した。さらに脱力感のある打ち込みサウンドの「Lights Out」、切実な歌声が聴き手の胸を打つ「ミラージュ」が次々に届けられ、観客はハンズアップをしたり、心地よさそうに体を揺らしたりしながら、カラフルなビッケワールドを大いに楽しんだ。「今日アンコールないって聞いた?」と言うビッケブランカに、客席からは「えー!」と反応が。ざわめきの止まない客席へ、彼は「わかった、わかったよ! 時間作るために、もう話すのやめますね」とMCタイムを切り上げてパフォーマンスへ。途中で歌い直すお茶目なひと幕もありつつ、「まっしろ」「Changes」を熱く歌い上げた。 ■ ライブ帰りのあなたに思いを馳せて 「時間がオーバーしたら、2000人みんなで謝ってよね!」とアンコールをほのめかしたのち、ビッケブランカは最新アルバムの収録曲「またね」について触れる。「この曲ができたことは僕にとって大きなことで。ライブから帰っているあなたを想像して書いたんですよ。ライブが終わったら切り替えて『次は何の曲を作ろう』と考える日々だったけど、『ライブのあと、みんなどうしてるのかな』ってことに気が向いたのは大きな変化だった。そんな2024年だった気がします」と心境を明かした彼は「来年も僕ができることに邁進してがんばっていこうと思います。楽しみにしていてください。そしてまた会いましょう」とメッセージを贈った。そしてレパートリーきってのアッパーチューン「ウララ」「Ca Va?」で客席を揺らしたビッケブランカは、最後に「ヒプノシスマイク」提供曲のセルフカバー「Old Rivals [A Self-Cover of "Rivals!"]」を披露。「僕たちなりの除夜の鐘!」と言う彼の叩いた銅鑼で始まったにぎにぎしいステージは、終わりそうで終わらないアウトロで会場中に笑顔を広げ、最後は銅鑼の音で締めくくられた。 予定になかったアンコールに応え、ビッケブランカは1人でステージに再登場。観客からのリクエストを受け「アイライキュー」「girl」を弾き語った。そこへバンドメンバーを呼び込み、最新アルバムよりポップでキャッチーなラブソング「High Love」を披露した。ラストのサビでは客席にマイクを向け、その歌声にとびきりの笑顔を見せたビッケブランカ。「こんなにも幸せな時間をありがとうございました! 来年もいろんな場所で会いましょう」と再会を誓い、客席の隅々にまで手を振ってイベントに幕を下ろした。 CSテレ朝チャンネル1では本公演の模様に舞台裏映像などを加えた「CSテレ朝版」が2月16日に放送される。またビッケブランカはファンクラブ「French Link」会員限定のイベント「French Link Special Live 2025」を3月2日に大阪・Billboard Live OSAKA、21日に東京・Billboard Live TOKYOで行う。チケット情報はオフィシャルサイトで確認を。 ■ セットリスト □ 「VK Blanka presents RAINBOW ROAD -號-」2024年12月27日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) 01. 革命 02. Winter Beat 03. Slave of Love 04. Snake 05. Yomigaeri 06. ソロー*ソロー 07. 白熊 08. Bad Boy Love 09. You chick over 10. Lights Out 11. ミラージュ 12. まっしろ 13. Changes 14. ウララ 15. Ca Va? 16. Old Rivals [A Self-Cover of "Rivals!"] <アンコール> 17. アイライキュー 18. girl 19. High Love ■ オンエア情報 □ CSテレ朝チャンネル1<CSテレ朝版>「VK Blanka presents RAINBOW ROAD 2024 -號-」 2025年2月16日(日)12:00~ ■ 公演情報 □ French Link Special Live 2025 2025年3月2日(日)大阪府 Billboard Live OSAKA [1st]OPEN 14:30 / START 15:30 [2nd]OPEN 17:30 / START 18:30 2025年3月21日(金)東京都 Billboard Live TOKYO [1st]OPEN 16:30 / START 17:30 [2nd]OPEN 19:30 / START 20:30