大河ドラマ「光る君へ」第45話。藤原道長（柄本佑）は出家し、涙の剃髪。特殊メークなどを使わず、柄本が地毛で挑んだ“リアル剃髪”シーンが話題に（C）NHK

　女優の吉高由里子（36）が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」（日曜後8・00）は24日、第45話が放送され、最高権力者・藤原道長の出家が描かれた。道長役の俳優・柄本佑（37）は特殊メークなどを使わず、1年以上伸ばした地毛で剃髪シーンに挑戦。“リアル剃髪”がインターネット上で反響を呼んだ。 【写真】リアル剃髪姿。第45話、出家した藤原道長（柄本佑） 　＜※以下、ネタバレ有＞ 　「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛～僕を忘れる君と」などの名作を生み続ける“ラブストーリーの名手”大石静氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となった。 　第45話は「はばたき」。まひろ（吉高由里子）の「源氏物語」執筆がいよいよ終盤を迎えたある日、藤原賢子（南沙良）は宮仕えを希望。まひろは自分の代わりに、太皇太后となった藤原彰子（見上愛）に仕えることを提案し、長年の夢だった旅に出る決意を固める…という展開。 　寛仁3年（1019年）。まひろは源倫子（黒木華）からの「栄花物語」執筆依頼を断り、脱稿した「源氏物語」と「宇治十帖」を賢子に託した。そして、藤原道長（柄本佑）に別れを告げた。 　「これ以上、手に入らぬお方のそばにいる意味は、何なのでございましょう。私は十分やってまいりました。その見返りも、十分に頂きました。道長様には、感謝申し上げてもし切れないと思っております。されど、ここらで違う人生も歩んでみたくなったのでございます。私は去りますが、賢子がおります。賢子はあなた様の子でございます。賢子をよろしくお願いいたします」 　体調も思わしくなく、道長は出家を決心した。 　倫子「今日は、お加減いかがでございますか」 　道長「話がある。出家いたす。頼通（渡邊圭祐）が独り立ちするためにも、その方がよいと思う」 　倫子「殿が、頼通のためにご出家なさるのでございますか」 　道長「体も衰えた。休みたい」 　倫子「お休みになりたければ、私のもとで、現世でお休みくださいませ。今際（いまわ）の際でもありませんのに、ご出家なぞあり得ませぬ」 　道長「（倫子に近寄り）気持ちは変わらぬ」 　倫子「藤式部がいなくなったからですの？」 　道長「何を言うておる」 　倫子「出家はおやめください」 　道長「許せ」 　倫子「お待ちくださいませ」 　道長「太皇太后様に申し上げてくる」 　寛仁3年（1019年）、道長は出家。剃髪し、涙した。 　柄本の剃髪は10月25日、クランクアップ報告時の写真で判明。ただ、この時点で“リアル剃髪”かどうかは不明だった。今月1日、同局「あさイチ」（月～金曜前8・15）に生出演した際に剃髪姿。髻（もとどり）（頭頂部に束ねた髪）を結うのも地毛で臨んでいたが「頭を剃るのも地毛でやりたいんですけど、と相談して」と自身の頭を丸めたことを明かした。 　その後、各社のインタビューに応じ「4日目くらいに風邪気味になりました。（取材時は）快適です！」と告白し、笑いを誘発。髪の毛を伸ばして髻を結うのも、それを剃るのも地毛にしたのは、柄本の強いこだわりから。「ずっと伸ばしてきたので、剃髪のシーンは歴史を感じずにはいられませんでした。剃った毛が手の甲に当たった時にグッときて。不思議な感覚でした」と感慨深げだった。 　SNS上には「まさかのガチ剃髪シーン」「告白のシーンもリアル剃髪シーンも息を呑む緊張感」「地毛ゆえ一発勝負」「失敗は許されないガチ剃髪」「凄っ！自分の髪で剃髪シーンまでやるなんて」「倫子様、かわいそう…。まひろがいなくなったから出家したいとは道長露骨」「倫子様にとって、こんな屈辱ある？」「まひろが去ることで、どこかホッとしている倫子様。それなのに、間髪入れず道長くんから出家すると絶望に叩き落とされるの、不憫すぎ」などの声が続出。話題を集めた。 　次回は第46話「刀伊の入寇」（12月1日）が放送される。