ローマ教皇へ捧げる「うれしの茶」、今年も出発…教皇庁から「献上茶と明記して構わない」
「うれしの茶」の魅力を海外にも広めようと、佐賀県嬉野市がローマ教皇に今年採れたお茶を送り出すための出発式が14日、同市の不動山地区で行われた。
同地区はうれしの茶の発祥地で、かつては迫害を逃れて長崎から移住したキリシタン住民が多く暮らしていたという。この縁で2013年から、ローマ教皇にお茶を届け続けている。
出発式で同市の村上大祐市長は、昨年、東京のローマ教皇庁大使館を訪れた際に、「(商品に)ローマ教皇に献上しているお茶と明記しても構わない」と喜ばれたエピソードを披露。「若い生産者が歴史を継いでくれるように支援していきたい」と述べた。
今年の贈呈品は、「蒸し製玉緑茶」「釜炒り茶」「うれしの紅茶」(いずれも100グラム入り)と、地元の肥前吉田焼の茶器セット。江戸時代に行商人が使っていたような昔ながらの木箱に入れられ、30人近い関係者に見送られた。船便で現地に向かうという。