2024年はトリガー条項凍結解除でガソリンが安くなる!? など【2023年注目バイクニュース5選】
【3】特定小型原付が街を走り出した
7月1日に道交法が改正され、最高速20km/h以下の電動キックボードなど電動コミューターを「特定小型原動機付自転車」という新区分に位置付け、免許不要で16歳以上が運転可能となった。ヘルメットの着用は努力義務なのでノーヘルでも違法にはならない。 車体は長さ190cm以下、幅60cm以下が条件で、特定原付のナンバープレートと自賠責保険が必要。保安基準に適合したブレーキやウインカーを備える必要があるが、バックミラーやスピードメーターは不要だ。速度計の代わりに、グリーンに点灯する最高速度表示灯が義務付けられる。 すでに都市部では特定小型原付のキックボードが走行する風景は見慣れたものになっており、メーカーからはホンダ発のストリーモが発売。ジャパンモビリティショーではスズキがスズライドとスズカーゴをコンセプトモデルとして発表して注目を浴びている。
【4】水素エンジンを研究するバイク4メーカー組合「HySE」が始動
カワサキ、スズキ、ホンダ、ヤマハの4メーカーは、バイクなど小型モビリティ向け水素エンジンの基礎研究を目的とした「水素小型モビリティ・エンジン技術研究組合(HySE:Hydrogen Small mobility & Engine technology)」の設立に向け、経済産業省の認可を得たことを5月に発表した。 カーボンニュートラル実現に向けてはEV(電動車)が現在最も有力で、国内バイクメーカーもニューモデルやコンセプトモデルを次々と発表している。一方、バイクではバッテリーの搭載スペースが限られるため、ファンモデルではガソリン車同等の実用性を確保するのが難しい側面がある。 そこでHySEは水素エンジンの可能性を追求。水素のメリットは、これまで蓄積してきたガソリンエンジンの技術やサプライチェーンを活用できること。ただし、燃料を水素化するには課題もあり、開発スピードを最大限早めるためにHySEを設立したのだ。 実現できるかは「正直分からない」(ヤマハ日髙社長)というが、内燃機関を残すためにもメーカーが垣根を超えてタッグを組んだことは大きな一歩だ。HySEは、2024年1月5~19日に開催される「ダカール2024」に水素仕様のH2 SX系エンジンを搭載した4輪バギーで参戦する。