オーストラリア統計局が１日発表した９月の家計支出指数（ＭＨＳＩ、季節調整済み）は、前月に比べて０．１％低下した。消費者が衣料品や自動車への支出を削ったためで、最近実施された数十億ドル規模の減税が、支出ではなく貯蓄に回ったことが再確認された。写真はシドニー中心部で２０２０年１２月撮影（２０２４年　ロイター/Loren Elliott）

Wayne Cole [シドニー １日 ロイター] - オーストラリア統計局が１日発表した９月の家計支出指数（ＭＨＳＩ、季節調整済み）は、前月に比べて０．１％低下した。消費者が衣料品や自動車への支出を削ったためで、最近実施された数十億ドル規模の減税が、支出ではなく貯蓄に回ったことが再確認された。 前年同月比では１．３％の上昇と、８月の同２．７％上昇から大幅に減速して２０２１年８月以降で最も低い伸びにとどまった。８月は前月比では０．２％上昇していた。 ９月の家計支出は、金額ベースでは６９９億豪ドルと、年初とほぼ同じ水準。急ピッチの人口増加と減税効果を踏まえると、家計支出の低迷ぶりが目立つ。 年後半の消費回復を期待していたオーストラリア準備銀行（ＲＢＡ、中央銀行）にとっては下向きのサプライズとなり、ＲＢＡは来週の政策決定会合でハト派寄りの姿勢を採る可能性がある。 ＣＢＡのオーストラリア経済責任者、ギャレス・エアード氏は「過去３カ月間のデータは非常に弱く、驚くほど軟化しているように見える」とし、データが正確なら第３・四半期には減税による消費回復効果がみられないと述べた。