中日の根尾昂は先発争いを勝ち抜き開幕1軍をゲットすることができるのか…キャンプ初のフリー打撃登板の内容は?
根尾は2022年のシーズン途中に立浪監督の助言で野手から投手へ転向。その年は、中継ぎで24試合、先発で1試合に投げて、1ホールド、防御率3.41の結果を残した。本格的な投手への挑戦となった昨年からは、先発転向を視野に入れキャンプは二軍で過ごした。ファームで23試合、76イニングを投げて0勝7敗、防御率3.43の成績で、1軍では消化試合となっていた9月18日の広島戦で先発抜擢を受けた。6点のリードをもらい、プロ初勝利の権利を持ったまま7回途中で降板したが、バトンを受けた中継ぎ陣が崩壊。結局、根尾に失点4がつき、初勝利はお預けとなった。続いて9月30日の巨人戦にも先発。ドラフト同期の戸郷と投げ合い、6回を5安打1失点とゲームを作った。だが、今度は打線の援護がなく、またしても初勝利を手にすることはできなかった。 立浪監督は、今季の根尾構想をこう明かす。 「先発ですよ。現段階で中継ぎは考えていない。本人は先発ローテ―に入る意気込みでやっている。(開幕1軍の)13、4人枠に入るなら、1軍にいることが大事」 2年前に中継ぎ起用ができることは示している。中継ぎへの配置転換はいつでもできる。立浪監督は大きく育てることを頭に置く。 だが、竜の先発投手陣の壁は厚い。最下位に沈んだ昨年は2桁勝利投手は一人もいなかったが、イニング回数の多い順から並べると、小笠原、柳、高橋宏、涌井、メヒア、大野の6人がいて、そこに梅津、2年目の仲地らがローテ―争いに参戦している状況。現段階の序列で見れば、根尾は9番手である。 だが、立浪監督は実力主義。ここからシート、練習試合、オープン戦と、結果を残し続ければ、指揮官が語るように「1軍にいる」こととなり、激しい先発サバイバルを勝ち抜き、開幕1軍切符を手にする可能性はある。 根尾は今年が6年目。高卒選手にとって勝負イヤーとなる年代ではあるが、球団サイドも投手への本格転向から、まだ2年目という事情を考慮し、長い目で見て育成の猶予期間を与えたい方針。とはいえ根尾にあるのは危機感だけ。 「しっかり全身でいいボールを投げられるようにやっていきます」 危機感が自信に変わるとき、ドラフトで4球団が競合した“眠れる才能”が覚醒することになる。 (文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)
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