DeNA・東克樹、ミスターフライデー 大黒柱としての自覚みなぎる
(セ・リーグ、DeNA-阪神、6回戦、10日、横浜)ひときわ強い責任感がある。2ゲーム差で迎えた首位阪神との3連戦の初戦。DeNA・東克樹投手(28)は「ゲーム差を縮められるように。そのために大事な1発目の試合」と先発登板に臨んだ。 2021年から2年連続で最多勝に輝いた青柳との投げ合い。一回に近本に先頭打者本塁打を許したが、その後は丁寧にコースを突いて立て直し、二回には四球で出塁した一塁走者の佐藤輝をけん制で刺すなど次第にペースをつかんだ。 自身初の開幕投手を務めた3月29日の広島戦から、同一カード3連戦の初戦となる金曜日の登板を続けている。対する投手は一様にエース級なだけあり「常に1、2点の勝負。身体的な疲労と精神的な疲労が重なる」と打ち明ける。 昨季は最多勝と勝率第1位の2冠を獲得。今季はメジャーに移籍した今永に代わる大黒柱として期待される。年間通じて先発ローテーションを守ることを使命とし、余念のない調整を積み重ねている。5月は「リカバリー月間」と位置付け、投げ込みやウエートトレーニングの量を抑えつつ状態を整えてきた。 東が掲げる理想のエース像は「長いイニングを投げ、なおかつ試合をしっかりつくる」。ベイスターズの投手陣を引っ張る左腕は、自身の体と対話を重ねながらマウンドに立つ。(鈴木智紘)