【斎藤知事】入り口20m手前で車降ろされ職員を『怒鳴り散らす』パワハラ告発文めぐり「百条委員会」専門家は「設置前に沈静化する方法はなかったのか」
「入り口20m手前で車を降ろされ叱責」「知事のおねだり体質は県庁内で有名」「顔写真事件」
では、具体的にパワハラとは何なのか。元県民局長の告発によりますと、ある出張先で施設の入り口の20m手前で斎藤知事が公用車を降ろされたということがありました。これは、車が入っていくことができない事情があったそうですが、斎藤知事は職員らを叱責したということです。告発文には「どなり散らし、その後一言も口をきかなかった」といった内容が書かれています。告発文には、もし事実なら県の内規に違反するような内容などもあり、百条委員会にかけられた後、もしかしたら最終的に政治的責任を取らざるを得なくなるきっかけになるかもしれません。
公用車から降ろされたこの件について知事は「時間が限られている中で、少し私からすると適切ではない段取りがあったので注意をしたことはある。それなりに厳しい口調で注意をしたが、社会通念上の範囲内で注意したと認識している」としています。 そして告発文の中には「知事のおねだり体質は県庁内でも有名」という記載もありました。告発文によりますと、斎藤知事は高級コーヒーメーカーを視察先で贈呈され、その場では辞退したものの、後日送るように指示したということです。具体的には、コーヒーメーカーを渡された際に職員に対して“みんなが見ている前で受け取れるわけないやろ”と、秘書課に送るように指示したということです。これについて斎藤知事は「そういった指示はしていない。受け取らないように指示した」としています。しかし「返却する指示を受けたにもかかわらず返却を怠った」として、後に担当部長に訓告処分が下されています。 企業から便宜が紐づいた状態で何かを受け取った場合は贈賄収賄にあたります。そもそも県の内規として業務に関する贈答品は内規違反なので、もし告発文の内容が事実であれば、パワハラだけではない様々な問題が浮上してくる可能性もあります。 この告発文について、ジャーナリストの立岩陽一郎さんは次のように見解を述べました。 (立岩陽一郎さん)「こういう告発って基本的に匿名が多いわけですよね。今回は県の幹部が実名で告発したと思うんですけど、これはかなりの覚悟でやってるはずなんですよね。だからそれが事実無根だっていうのは、私の経験からちょっとありえない。実態としてどうかはまたこれから百条委員会で詳しくやるんでしょうけど、それが事実無根だとかうそ八百というのは、県の行政マンとしてそういう発言が出ること自体が私は非常に残念だと思います。地方自治の根幹を担ってる人がそういう発言をしたことは知事は重く見た方がいいわけです、当初から」