レッドソックスが1試合9盗塁の球団新 吉田正尚は3の0の蚊帳の外で、菊池との対決はベンチスタート
◆米大リーグ レッドソックス9―3ヤンキース(16日、米マサチューセッツ州ボストン=フェンウェイパーク) レッドソックスの吉田正尚外野手が16日(日本時間17日)、本拠のヤンキース戦に「6番・DH」で先発。3打数無安打で、打率は2割4分7厘となった。7回の第4打席に右手に死球を受け、代走を出されて交代し、先発全員安打に1人だけ「蚊帳の外」となった。第1打席は外角一杯のカットボールで見逃し三振、第2打席は三飛。第3打席は二ゴロに倒れた。チームは球団記録を84年ぶりに更新する1試合9盗塁を記録するなど14安打で、ヤンキースに9―3と2連勝。 父の日の本拠地で、若く、スピード感満載のレッドソックスナインが、フランチャイズ記録を達成した。ハミルトンが4盗塁など1試合9盗塁。1940年9月29日のアスレチックス戦を84年ぶりに更新する球団新記録を達成した。7回にウォンが右越三塁打を放ち、チームの今季三塁打数はリーグ1位の21に。機動力を全面に押し出して、両リーグ東地区1位のフィリーズに続き、ヤンキースにも勝ち越した。 「いいゲームだった。アスリートが揃い、相手にプレッシャーを掛け、みるのが楽しい野球だった。運動能力の高さを示し、チームのアイデンティティが築かれつつある」とコーラ監督。14安打のチームは、吉田を除く先発8人が安打を放った。「蚊帳の外」となった吉田は、3打席無安打で迎えた7回の第4打席に右手に死球を受けて代走を出され交代した。 「手は大丈夫」と指揮官は、交代が死球による怪我ではなく、作戦上の理由と語った。右手に問題がなかったのは幸いだが、前日、左手親指痛による負傷者リストから復帰して初の長打が出たものの、ヤンキース3連戦では先発陣3人から安打が出ず、なかなか波に乗れない。 右足首痛で負傷者リスト入りしている左打ちのアブレイユ外野手が18日から傘下の3Aでリハビリ出場を開始。問題なければ、週末の敵地レッズ戦で登録される見込みだ。17日(日本時間18日)は敵地でのブルージェイズ戦。相手先発・菊池雄星投手との日本人対決が期待されたが、指揮官は「明日は(先発で)出ない。火曜日に(先発で)出る」と、左腕に対してベンチスタートとなることを明かした。 機動力を全面に押し出すチーム構想が確立しつつある中で、吉田は、何とかバットで答えを出したいところだ。
報知新聞社