「オーバーシュート」の定義とは? 専門家会議が示す
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて設置された政府の専門家会議が1日開かれ、その後の会見で「感染者の爆発的急増」とも表現されるオーバーシュートについて、定義づけしたと発表した。 【会見ノーカット】「緊急事態宣言」「学校再開」への見解は? 専門家会議が記者会見
「オーバーシュート=医療崩壊」ではない
会見で、副座長の尾身茂氏(地域医療機能推進機構・理事長)は「オーバーシュートは欧米で見られるように爆発的な患者数の増加を示すが、2日ないし3日のうちに累積患者数が倍増し、しかもそのスピードが継続的にみられる状態を指すと私たちは定義した」と述べた。 また、「医療供給体制がひっ迫しつつある地域が出てきている」と現状を説明。そのうえで、「医療崩壊とオーバーシュートが同義語というふうに解される向きが一部にはあると思うが、実際には新規感染者数が急増し、クラスター感染が頻繁に報告されている現状を考えれば、オーバーシュートの前に医療体制はひっ迫する。医療崩壊といわれる状況はオーバーシュートが起こる前に起きるんだ、と強調させていただきたい」と述べ、爆発的な感染拡大が起きる前に医療の現場が「機能不全となることが予想される」と訴えた。