「大事な一戦だった」ソフトバンク和田毅、8球連続の真っすぐ攻めに込めた反骨心
◆ソフトバンク9―4日本ハム(6日、みずほペイペイドーム) 苦しみながらもぎ取った初白星となった。今季初先発のソフトバンク和田毅が5回8安打4失点。43歳2カ月での勝利は、自らが持つチーム最年長記録を更新した。「全然良くない。勝ちを付けてもらって本当に感謝しかない」と喜びは控えめだった。 ■「この可愛い娘誰?」名捕手の娘が豪快始球式【動画】 2回に3連打を浴びるなど、本調子ではなかった。それでも4回は無死満塁から1失点にとどめ、チームは直後に2点を勝ち越した。80球を超えた左腕に対し、首脳陣の判断は5回も続投だった。和田は2死二塁のピンチを招きながらも無失点に封じ、小久保裕紀監督も「勝敗を分けたポイントは(5回を)ゼロで抑えたところ」とベテランの意地をたたえた。 プロ22年目の今季は開幕ローテーション入りが決まっていたが、調整が遅れ、左手中指のまめがやぶれるなどアクシデントも続いた。ようやく迎えた今季初登板は「大事な一戦だった。初回からそういう(ふがいない)姿を見せないようにしたかった」。初回は3番の田宮裕涼に対して8球連続で真っすぐを投げ込むなど、年齢を感じさせない力強さを見せた。 打線が和田を援護し、首位を快走するチームは12球団最速で20勝一番乗りを果たした。期待を込めて和田を起用した小久保監督は「あの年齢になると勝利が騒がれるでしょうからね」と思いやった。大ベテランにとっても、チームにとっても大切な1勝となった。(鬼塚淳乃介)
西日本新聞社