プロ初安打の阪神・豊田に東海大相模時代の恩師、門馬敬治監督は「粘った分だけ豊田の良さが出る」
◇交流戦 阪神5-0オリックス(2024年6月13日 京セラD) 【直撃コール】阪神・豊田寛外野手(27)が13日のオリックス戦でプロ初安打を含む2安打を放ち、2連敗で止める快勝に貢献した。これを受け、東海大相模時代の恩師・門馬敬治監督に話を聞いた。 ――先発起用に応える活躍だった。 「昇格するときに電話がありました。“やっと上がれます”と。こうして節目のたびにあいさつができるのは大学、社会人の経験が生きているのだと思います」 ――高校で門馬監督と出会い、捕手から外野手に転向した。 「スピードがあって身体能力が高かった。右方向に打てる打力を生かしたいと考えていた中で、捕手としてだけでは見えなかった素質を外野手として見られると思いました」 ――3年夏は4番として甲子園大会の優勝に貢献した。 「甲子園に入ってから調子を落として苦しんだんです。忘れもしないですが、真夏の炎天下に2人で打撃練習をしました。“これでもか”というほどに僕が投げて、それを打って。不調でも他の選手が“豊田に回せば何とかなる”と新聞記事などで発言していました。監督以上に選手が、これまでの姿勢を見ていたのだな…と。仲間に見られ、信じてもらえた選手。そして準決勝で本塁打を打つなど最後に活躍しました」 ――プロ入り後は苦しむ期間も長かった。 「(高校の後輩の)森下も阪神にいますからね。いろいろと感じていると思いますが、そういうことを表に出す性格ではない。プロ野球という最高の舞台でやっている以上、苦しむことの方が多いと思います。でも粘って粘った分だけ豊田の良さが出ると思います」