関西出身の熊本大生が大阪で募金活動「役に立ちたい」
大阪駅前で「関西からでもできることを」
関西出身の熊本大生が大阪で募金活動「役に立ちたい」
関西からでも熊本の役に立ちたい──。大阪市北区のJR大阪駅前の路上で25日午後、熊本地震被災地への募金を呼びかける数人の若い男女の姿を見かけた。彼らが掲げているボードには「関西出身の熊本大生です」と書かれた大きな文字があり、聞けば呼びかけている全員が下宿先で被災したという。学生らは「熊本にいる仲間が気がかり」「関西からでもできることをやりたい」と、愛する学校や仲間を支えたいという思いから行動に移しており、今後もこの活動を続けていくと話している。
下宿先はすごい揺れで本当に怖かったです
同日募金活動をしていた熊本大学医学部医学科2年の多田佳弘さん(21)は「私たちは16日の本震の後にこちらへ戻ってきました、下宿先はすごい揺れで本当に怖かったです。電話の充電も切れて連絡が取れなくて(奈良県に住む)両親も心配していました。僕がいた時、下宿先はまだ大丈夫でしたが、周りの友達の家は全半壊した人も多くて」と当時を振り返る。 「18日に関西出身の学生仲間が帰ると聞き、みんなで車を持ってる人に乗せてもらって博多まで移動し帰ってきました」と続けた。本当は熊本に残って何かできることはと思っていたが、避難所で1人暮らすことへの不安などもあり、苦渋の決断での帰郷だった。 そのため、熊本に残っている仲間も気がかりで「自分たちが関西からできること」を考えた結果、同大学の関西出身者が集まり募金活動を行うことを決めたという。 「SNSとかで連絡を取り合って集まり、募金を呼びかけるボードとかを作って活動を始めて今日で4日目です。。今ここでできることを実行したいと思います」と多田さんらは話し「関西出身の熊本大生です。募金をよろしくお願いします」と大声で同駅前を歩くビジネスマンらに呼びかける。
「がんばってな」「これ少ないけど」と多くの善意
募金を呼びかけるボードには、それぞれ「熊本大学」の自らの学生証を張りつけ活動に臨んでいる。25日は活動を行う予定はなかったが「やはり続けることが大事だと思って」と集まれるメンバーで募金を呼びかけ、多くの人から「がんばってな」「これ少ないけど」と善意が寄せられていた。 多田さんによると、集まった義援金は「熊本県大阪事務所を通じて県に渡したい」と話している。今後も募金活動は人の多い正午前後を中心に同駅前で行うという。