3400×1480mmの小宇宙 日本独自規格の軽トラックに秘められた大きな魅力
ぜいたくに国産ひのき 山小屋風空間
日本のキャンピングカー市場では、ベース車両に軽トラックを用いたコンパクトモデルが数多くリリースされている。中でも独創的な作りで注目を集めているのが、静岡県のディーラー「三島ダイハツ」が製造・販売するオリジナル軽キャンパー「クォッカ」だ。 ベース車両は、後部にパネル構造のボックス型荷室を装備したダイハツ・ハイゼットパネルバン。上下2分割のバックドアと両側スライドドアを備えた荷室を生かし、内部をキャンピングカー仕様にしている。 最大の特徴は、静岡県産「富士ひのき」のムク材をぜいたくに使用したオールウッドの山小屋風内装。木のぬくもりが感じられる室内は、4個の木製ボックスの配置を変えることでベッドモードやお座敷モードに変更できる。オプションのDC12Vクーラーやリチウムイオンバッテリーを組み合わせて、快適性をグレードアップすることも可能だ。
北米スタイル ミニマムなトラックキャンパー
軽トラックの荷台にオリジナルのキャンピングシェル(居住スペース)を積載した「ミニポップ・パラキート」は、山梨県のトラックキャンパー専門店「MYSミスティック」が販売するキャンピングカー。本格キャンピングカーに匹敵する居住性と快適性、オーバーランドテイスト漂うワイルドなアメリカンデザインが魅力だ。 外壁にアルミ外装材を用いた水平ポップアップ式シェルは、まさに本場北米のトラックキャンパーのミニマム版!
着脱式シェルを降ろせば軽トラック、積載すればキャンピングカーと、2通りの使い方ができる。シェル内部には、3人分のベッドやダイニング、本格キッチンも完備。リチウムイオンバッテリーやクーラー、燃焼式ヒーター、冷蔵庫などオプションもそろっている。
荷台にDIYシェル モバイルハウス
オーナーがDIYで製作したキャンピングシェルを軽トラックの荷台に積載するスタイルも、車中泊マニアの間で静かなブームになっている。 こうした車両は「モバイルハウス」「トラベルハウス」と呼ばれ、生活空間となる軽量シェルを荷台に積載し、軽トラックの機動力を生かしながら自由気ままに旅をするのが定番。市販のキャンピングカーとは比べ物にならないほど低価格で、好みの内外装に仕上げられる。海外のバンライフにも通じる日本独自の文化が、軽トラックを中心に生まれている。