食中毒の原因は居酒屋の「生がき」だと思います…。この場合、慰謝料請求はできるのでしょうか?
居酒屋で生がきをたくさん食べたあとに食中毒になってしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。かきは食中毒になる恐れもあるため、注意しなくてはいけません。お店で食べたかきであたった場合、お店に対して慰謝料請求ができるのかどうか、気になる人もいるでしょう。 本記事ではそのような人に向けて慰謝料請求が可能かどうか解説します。
かきにあたるとどうなるか
かきを食べて食中毒になることを「かきにあたる」と表現します。生がきを食べたり、蒸しがきなど熱を加えた場合でも火の通りが不十分であったりした場合に食中毒になるケースが多いです。 特に、身体の免疫力が下がっている状態だとウイルスに負けやすくなる点にも注意しなくてはいけません。かき内にあるウイルスに感染すると、さまざまな症状が引き起こされるでしょう。具体的な症状としては、激しい吐き気をはじめ、下痢や腹痛、発熱などが挙げられます。 症状を発症するまでにかかる時間は食後1~2日が多いとされていますが、それよりも早くに出現する可能性もあるため、生がきを食べた場合はそのあとの体調に気を配ることが大切です。 なお、ノロウイルスに感染した場合、ノロウイルスは感染力が強いため二次感染の恐れも十分に考えられます。手にウイルスが付着して感染するケースもあるため、同居人がいる人はさらに注意が必要です。 万が一かきにあたった場合は、脱水症状を防ぐために水分をしっかり摂取しましょう。下痢症状が出た場合は薬で抑えないようにします。また、高齢者や基礎疾患を持っている人が感染すると症状が重くなる恐れもあるため、早めに病院に行くことも大切です。
居酒屋に慰謝料請求できるのかどうか
居酒屋など、お店で生がきを食べて食中毒になった場合は、そのお店に慰謝料請求をすることが可能です。また、慰謝料だけでなく、治療にかかった費用の請求もできます。 ただし、お店に対して慰謝料請求をする場合は「お店が提供した料理や食材が原因で食中毒になった」という明確な因果関係を証明する必要がある点に注意が必要です。食中毒が起こる原因はさまざまあるため一概にはいえず、お店が提供した料理と食中毒との因果関係を簡単に証明できない場合もあるでしょう。そのような場合は自分だけで対処せずに専門家に依頼するのも1つの方法です。 なお、食中毒の場合は保健所が介入し、その原因を究明するための調査がおこなわれます。調査によって原因食材や汚染経路が明らかになることもあるでしょう。この場合は因果関係が明白になるため、慰謝料請求もスムーズに進む可能性が高いです。 食品衛生法において食中毒を診断した医師は最寄りの保健所への届け出が義務付けられていますが、念のためにも病院で食中毒と診断されたら保健所へ届け出てもらえるように伝えるほか、自分でも保健所へ相談してみるとよいでしょう。
生がきを食べるときは食中毒に気を付けよう
居酒屋で提供された生がきが原因で食中毒になった場合は、因果関係が証明できれば慰謝料請求をすることが可能です。因果関係の証明が難しい場合は、専門家に依頼するのもよいでしょう。ただし、このように慰謝料請求は可能ではあるものの、なるべく食中毒になるのを防ぐためにも、体調が悪いときや疲れているときは生がきを食べるのをやめたり、鮮度がよいものを選んで食べたりするようにしましょう。 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部