マダイの骨活用、魚の風味広がるパン 松山と宇和島の2社開発(愛媛)
廃棄されていた魚の骨を粉末にして生地に練り込んだパン「ボーンブレッド」を、内田パン(松山市)と秀長水産(宇和島市)が共同開発した。養殖マダイを活用し、カルシウムが豊富に摂取できるだけでなく、かむと魚の風味が広がり、不思議な味わいを楽しめる。 秀長水産によると、養殖マダイの可食部分は約35%。未利用部分を余さず活用しようと、中骨を粉末やエキス、油に加工し用途を探っていた。粉末の活用を打診された内田パンの内田敏之社長(69)は素材の再利用や地産地消の考えに共感。魚とパンの組み合わせに面白さを感じ快諾した。 2社は県産業技術研究所や愛媛大と部会を作り、食味を良くする素材や分量を研究。口当たりを改良するため骨の粉末をより細かくしたり、サトウキビやゴマなど香りの強い食材を混ぜて魚の臭みを抑えたりと工夫し、約2年かけて商品化した。
愛媛新聞社