長女へ性的暴行、父親が無罪主張 父の言葉「今日も心に傷刻んだ」
富山県黒部市の自宅で、当時高校生だった長女福山里帆さん(24)に性的暴行をしたとして、準強姦罪に問われた父親の無職大門広治被告(53)の初公判が16日、富山地裁(梅沢利昭裁判長)で開かれた。大門被告は性交渉があったことは認めた上で「(福山さんは)逆らえない状態ではなかった。(同罪の)成立を争う」などと述べ、無罪を主張した。福山さんは実名を明らかにして被害を訴えていた。 【写真】「家族の形を壊したくなかった」祖父からの性虐待に10年耐えた女性の今
福山さんは同日、夫佳樹さん(44)を通し、「どこの世界に父からの性行為を受け入れる娘がいるのか。父は私の心にあまたの深い傷を刻んできた。今日も傷を刻んだ」とのコメントを出した。 検察側は冒頭陳述で、被告は2013年ごろからしつけと称して怒鳴ったり殴ったりを繰り返し、複数回性行為をしたとした。福山さんに、妹に危害が及ぶかもしれないと恐れさせ、家族の生活を被告の収入に頼っていたことで「高校通学、大学進学のためには逆らえない」と恐怖心を抱かせたと指摘。抵抗できない状態をつくり出したとした。