伝説の左腕、江夏氏が臨時コーチで阪神復帰!
阪神では、先発の4、5番手としての台頭を楽しみにしている若手だけでなく、3年目を迎える藤浪晋太郎や、今季不本意な結果に終わったベテランの能見篤史らにも江夏氏ならば遠慮のない助言をもらえるものと考えている。また将来のストッパー候補、松田遼馬にストッパー心得を伝授してもらいたいという期待もある。 阪神は昨秋、掛布雅之氏を阪神GM付き育成&打撃コーディネイターとして26年ぶりに現場復帰させ、若手の育成に大きな成果を挙げた。チームを強くするためには“タブー”などを取っ払い「オール阪神の叡智を結集すべきだ」という、これまでの保守的な阪神では考えられなかった革新的思考がフロントに芽生えている。 今季は、クライマックスシリーズを初めて勝ち抜き、日本シリーズ進出を果たしたが、パ・リーグの覇者、ソフトバンクの牙城を崩すことができなかった。レギュラーシーズンで7ゲーム差をつけられた巨人を倒して、セ・リーグのペナントを奪い、そして“日本一”を手にするためには、阪神OBを含めてオール阪神が団結して戦いに望まねばならない。 おりしも、明日16日には、仙台で阪神ー巨人OB戦が開催され、江夏氏をはじめとした阪神の過去の名選手が集結する。今オフのFA補強はうまく運ばず、鳥谷敬の退団はほぼ決定的な状況ではあるが、江夏氏への臨時コーチ招聘は、来季の優勝へ賭ける阪神球団の決意と覚悟の現れなのかもしれない。 (文責・本郷陽一/論スポ、アスリートジャーナル)