【毎日書評】仕事に「達成感」が生まれる、毎日のタスクの立て方・進め方
「To Doリスト」の項目は少ないほうがいい
著者が「達成する仕事をひとつ決める」ことが重要だと主張するのは、たくさんのことをやろうとして、逆に充実できないでいる人が多いから。1日や1週間でやろうとする仕事量が多すぎて、結局は「きょうも終わらなかった」と思いながら床につくはめになるというのです。 1日で3つの仕事をして、「3つしかできなかった」と嘆く人と、「今日もやり遂げた!」と喜ぶ人がいます。 その違いは何かというと、4つ以上の仕事をやろうとしていたかどうかです。 終わらせる仕事が今日は3つだけでいいなら、3つの仕事で全部完了ですが、4つ以上やろうとしていたら「終わらなかった」ということになります。やっていることは同じなのに、充実感がまったく違うのです。 そもそも3つしか仕事ができないなら、予定も3つだけにしておくべきです。(151~152ページより) 最初からできる予定にしておかないと、結局は気分が落ち込むだけ。そこで大切なのは、1日、1週間でできる数の仕事だけをスケジュールに入れること。具体的には、「To Doリスト」の項目を減らすべきだといいます。 仕事が終わらない原因の多くは、計画が意欲的すぎる、というか、見積もりがあまいからです。そもそも、そんな量の仕事はできないのです。(153ページより) 著者の場合、気合いが求められる大きな仕事は、1日にひとつだそう。それ以上だと頭が疲れて集中できないといいますが、納得できる話ではないでしょうか。(151ページより)
減らすコツは「緊急度」
やることを減らすコツは、「緊急度」で考えることです。 今週、終わらせないといけない仕事は何か? 今日、終わらせないといけない仕事は何か? これを考えるわけです。 緊急でない仕事は、いまはやらなくていい仕事です。 (153ページより) 「やらなくてはいけないと思いつつ、3か月くらいできていない」というような仕事は、しばしば生まれてしまうもの。しかし、それは「いまやらなくてもいい」、すなわち「緊急ではない」ということであるはず。 そういう基準で「やらないといけない緊急な仕事」だけをピックアップしてみてください。想像以上に仕事量が少ないことに気づきます。(154~155ページより) つまりは、できる量だけをちゃんとやればいいということ。そこでまずは、それらの仕事を1日、1週間のなかでいつやるか決める。すると、スケジュールにかなり余白があることに気づくはず。その余白で、緊急ではない仕事を進めていけばいいのです。 そうすれば、まだやらなくていい仕事を先手で進められたという実感を得ることができ、心地よい気分になれるはずだということです。(153ページより) とてもシンプルで、誰にでも、どんな状況からでも実践できる内容。しかも実践してみれば、すぐに日々の感じ方に変化が訪れるだろうと著者は述べています。精神的にも物質的にも満たされ、充実した人生を送るために、参考にしてみてはいかがでしょうか? >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: すばる舎
印南敦史