「GUの夏アイテム」業界関係者も驚いた最高コスパ…“990円セットアップ”の衝撃
―[メンズファッションバイヤーMB]― メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第483回目をよろしくお願いします。 ⇒【写真】着用例。990円にもかかわらず、生地が滑らかで高級感もあるGU「コットンカラーラウンジセット」 今回はGUのマストバイ! 発売直後のアイテムもありますが……おそらくここで紹介するアイテム、完売早いはずです! インフルエンサーが目をつける前に! ぜひ早めにチェックしてみてください!
太いのに細い! BOTTEGA VENETAが生み出した名作シルエットがGUに……?
・バレルレッグジーンズ(丈標準69.5~73.5cm) 2990円 今回の目玉はこちら。新作中の新作でまだラインナップに登場して数日しか経っておりません。おそらくこちらインフルエンサーたちがこぞって紹介するでしょう。なのでお早めにチェックしておいてください。人気色は完売の危険あり。 さて、普通のジーンズといったい何が違うのか。多くのインフルエンサーは「なんとなく」「ハイブランドと形が似てる」「立体裁断だから」など抽象的なことしか言わないでしょうが、「オシャレを言語化した」元祖である私がきっちりと説明差し上げます。 着用するとわかるのですが、「太いのに細い」んです。いわゆるワイドパンツに属するシルエットですが、今までGUが展開してきたワイドパンツは土管のような上から下まで太い形。今回のバレルレッグには今までになかった「メリハリ」が存在します。
海外ブランドが採用してきたトレンドのシルエット
実際に着てからもう一度この文章を読んでほしいのですが……足を通すとウエスト周りは驚くほどタイトフィットです。 そこからグーッと膝にかけて形が膨らみ、また裾にかけてすぼむシルエットになっています。まるでバナナのようなカーブをかけて膝を頂点にふくらむ形。つまり「ただ太いワイドパンツ」から「細い部分と太い部分があるメリハリあるワイドパンツ」になっておるのです。 そうすることでワイドの「ルーズ感」がおさえられる。だらしない印象が腰回りのスッキリ感と裾にかけてのテーパードでなくなるのですね。まずここが大きな違いです。「ワイドパンツってなんかだらしなく見える……」「40過ぎのおじさんには無理」そう思ってる人にぜひ試していただきたい。これはワイドであってワイドじゃない、そんな不思議なシルエットになっています。スッキリとしているのにリラックス感があるのですね。 さらに言うと、膝にかけて丸みをつけたシルエットは足のラインがまったく出ません。通常デニムは腰回りから膝周りにかけてフィットしやすく、足の凹凸が見え隠れするもの。そのため、足の形があまりきれいでない農耕民族の日本人がデニムを穿いても、アメリカ人のようなスラッとした印象にはならない。 そこで、このパンツは足のラインを拾わないように膨らみを絶妙につけています。スポーツ体型の人でもほとんどわからないくらい美しい形が作れるのです。 ちなみにこの形GUの専売特許ではありません。ここ3~4年ほどでSTUDIO NICHOLSONやBOTTEGA VENETAなどを筆頭に多くの海外ブランドが採用してきたトレンドのシルエット。パターンが難しく、また生地の取り都合があまりよくないため、量販店ではみかけない形でしたが……GUがやってくれました。