アンダー200万円中古車で沼にハマってみる──車が欲しい! Z世代、はじめてのマイカー選び Vol.03
その2|ジープ レネゲード
前述したスバル XVは、ダサめなデザインであるスバル車のなかでは突然変異的にデザインがいいSUVだが、それでも「もうちょっと洒落てる感じなほうが……」と思うZ世代もいらっしゃるだろう。 その場合はアメリカの「ジープ レネゲード」でどうか。 レネゲードは、伝統のジープブランドからリリースされているコンパクトSUV。コンパクトといっても、それは「北米基準では超コンパクト」というだけで、実際のボディサイズは全長4255mm×全幅1805mm×全高1695mmと、決して「小さすぎて困る」というサイズ感ではない。 で、エクステリアデザインは見てのとおりかなり洒落ている。フロントマスクはいわゆる「ジープ伝統のモチーフ」を多用したデザインで、各所にちりばめられているX型のマークは、ジェリカン(軍隊などがガソリンを運搬するための金属容器)をモチーフとしたミリタリー由来のデザインだ。そしてインテリアもかなりイカしてる。 総額200万円以下で狙える中古車は4WDではなくFF(前輪駆動)が中心になるが、雪道や林道などをハードに走る予定は特になく、「たまにキャンプ場や川原に行く程度」という使い方を想定しているのであれば、FFでも何ら問題はない。また総額200万円以下の4WD車も少なめながらそれなりに流通しているので、もちろんそちらを狙ってみるのも大いにアリだ。
その3|日産 ノート(現行型)
5~6年落ちのSUVで青春を謳歌するのもステキだが、なかには「もうちょっと新しい、できれば新車に近い感じの中古車が欲しい」と考えるZ世代もいらっしゃるだろう。 その場合には「日産 ノート」というコンパクトカーの現行モデルでどうか? コンパクトカー(1L~1.6Lぐらいのパワーユニットを積む小さめなハッチバック車)というのは、ハッキリ言ってしまうとちょっと安っぽい感じが漂ってしまうモデルが多いのだが、現行型の日産 ノートであれば、いわゆる安っぽさや所帯じみた感じは微塵もない。 こう言ってしまうと日産の人は「それは違う!」と言うかもしれないが、現行型ノートの内外装デザインは、どこかAppleっぽいのだ。 装飾過多ではないシンプルな線と面で構成されているのだが、しかしやっぱり「ちゃんとデザインされてるなぁ……」という感慨を与える造形。そしてなおかつ、見た目と手触りにかなりの上質感があるという意味で、この車は「ちょっとApple製品っぽい」のである。 そしてノートが採用している「e-POWER」というパワーユニットも素晴らしい。 e-POWERというのは、要するにハイブリッドシステムの一種ではあるのだが、搭載されるガソリンエンジンは車を駆動させるのではなく発電に徹し、そこで生まれた電気で動くモーターが車を駆動させる――という仕組みだ。つまりはモーター駆動であるため非常に力強く、しかしスムーズかつ静粛で、そして燃費も良いというのが、日産自慢のe-POWERなのだ。 中高年のおっさんである筆者は「リアサスがちょっと硬いかな?」とも思っているが、お若いみなさんならたぶん、そこは気にならないだろう。いい車である。そしてその中古車は、総額200万円もの予算があれば「走行1万kmから2万km台程度の1~2年落ち車」が探せてしまうはずだ。