<【推しの子】>茅島みずき、つらい記憶を呼び起こして演じた黒川あかね役 映画は「とてもびっくりする結末」
役作りは、原作と台本のあかねを指針にしながらも「実際に演じてみると、想定していた感情とは違う感情になる時もありました。その際は監督に相談しながら演じていきました」と語る。あかねの見せ場の一つに、アクア(櫻井海音さん)の前で、アクアの母アイを憑依させるシーンがあるが「とても難しかったので、監督にお願いして自分が納得いくまで撮っていただきました」と言い「齋藤(飛鳥)さんが演じたアイを参考にするため、齋藤さんの動画を見せていただきながら撮影しました」と明かした。
◇自身にとってのライバルは
あかねは「性格は自分とは正反対」な人だという。「私は根が明るいタイプなので、内気なタイプのあかねとは性格面では似ていないかなと思います」と述べつつ、一方で「アクアに対しての愛情のような、誰かを大切に思う気持ちは共感できますし、女優として生きていく中での誹謗中傷は自分自身も経験があるので……」と、自身に重なる部分もあったと明かす。
あかねがネットの誹謗中傷に悩むシーンは、自身が誹謗中傷を受けた際の感情を呼び起こして演じたという。つらくはなかったのか?と尋ねると「そうですね……あまり思い出したくないことも思い出して演じました」と吐露した。
あかねは役作りの際にノートをとるが、その姿勢も「似ている!」と思った部分だった。「私も、役作りで絶対ノートが必要なんです。一回紙に書き起こさないと、頭の中が整理できず、うまくできない。今回もノートは作りました。(原作の)あかねの印象的な表情を貼って確認したり、原作と台本を読んだ時の感情をなぐり書きでいっぱい書いたりしていました」。
あかねには、俳優としてのライバル・かな(原菜乃華さん)がいるが、「あかねにとってのかなちゃんみたいな“ライバル”と意識した方はいないです」と述べつつ「ライバルは自分自身」と言い切る。
「演じる前に難しいシーンがあると、できないかもしれないって不安に襲われるんです。そんな自分に打ち勝てた時に良いシーンができるので、そういう自分との葛藤ですね。(今作では)泣くシーンが多かったのですが、泣きのお芝居は得意ではないので、前日は全然寝られなかったですね……(笑)」とにこやかながらも、苦労を明かした。